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理論電気理論 / 交流回路12分で読めます

共振周波数の求め方|直列共振・並列共振の違いとQ値を図解

電験三種の共振を図解で整理します。共振周波数 f0=1/(2π√(LC)) の導き方、直列共振と並列共振でインピーダンスと電流がどう変わるか、Q 値の意味を例題つきで確認できます。

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古いラジオのような木製の機器の正面。半円の窓に赤い指針があり、下に丸いつまみが2つ、左右に格子がある
この記事の目次
  1. 共振とは
  2. 共振周波数の求め方
  3. 直列共振
  4. 並列共振
  5. 直列共振と並列共振の比較
  6. 共振回路の使いみち
  7. 共振の例題
  8. よくある質問
  9. 共振周波数は、なぜ RR に関係しないのですか。
  10. 直列共振で、VLV_L と VCV_C が電源電圧より大きくなってもよいのですか。
  11. 並列共振では、なぜ電源の電流が最小になるのですか。
  12. 共振のとき、力率はいくつですか。
  13. 問題で ω0\omega_0 と f0f_0 のどちらを答えればよいですか。
  14. まとめ
図解でわかる 電験三種 理論 1 直列回路 の表紙理論を図解で読む図解でわかる 電験三種 理論 1
直列回路
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前の記事では、RLC 直列回路のインピーダンスは、XLX_L と XCX_C の差で決まると確かめました(RLC直列回路のインピーダンス)。この XLX_L と XCX_C が等しくなる周波数で、回路の性質はがらりと変わります。これが共振です。この記事では、共振周波数の求め方、直列共振と並列共振のちがい、共振の鋭さを表す QQ を、図と例題で順に確かめます。

共振の全体像
  • 共振とは
    • XL = XC になる周波数。Z = R になり、電圧と電流が同相になる
  • 共振周波数の求め方
    • f0 = 1/(2π√(LC))。R には関係しない
  • 直列共振
    • Z は最小、電流は最大。VL = VC = Q×V、Q = XL/R
  • 並列共振
    • Z は最大、電源の電流は最小。IL = IC で打ち消し合う
  • 直列共振と並列共振の比較
    • 谷になるか山になるか。f0 の式は同じ
  • 共振回路の使いみち
    • コイルと可変コンデンサで、ラジオの選局に使う
  • 共振の例題
    • f0 → I → VL・Q の順に求める

共振とは

ブランコは、こぐタイミングが揺れの周期に合うと、少しの力でも大きく揺れます。図1のブランコのように、物には、揺れやすい決まった周期があります。その周期に合わせて力を加えると、大きな揺れが起こる現象を共振(共鳴)といいます。

鎖で吊られた木の座面のブランコが、青空と緑の木々を背景に写っている写真
  1. 鎖 ブランコを吊っている。長さが揺れの周期にかかわる
  2. 座面 木の板の部分
  3. 吊り金具 座面の端に付いた金属の金具。鎖につながる
図1 鎖で吊られた木の座面のブランコ(写真はイメージ)

電気回路にも、同じことが起こります。コイルは電流が流れると磁気のエネルギーをため、コンデンサは電圧がかかると電気のエネルギーをためます。この 2 つがエネルギーを受け渡しあう周期は、LL と CC で決まります。電源の周波数がこれに合ったとき、回路は共振します。

共振の条件は、2 つのリアクタンスが等しいことです。

XL=XCX_L = X_C

図2は、L=10 [mH]L = 10\,\mathrm{[mH]}、C=25 [μF]C = 25\,\mathrm{[\mu F]} の場合の XLX_L と XCX_C です。2 本の線が交わる周波数が共振周波数 f0f_0 で、約 318 [Hz]318\,\mathrm{[Hz]} です。

X [Ω] 0 200 400 600 f [Hz] 20 40 60 f0 XL = XC XL = ωL XC = 1/(ωC) 容量性 誘導性 f が f0 に等しいとき、XL と XC が同じ大きさになる
図2 XL と XC のグラフが交わる周波数が共振周波数 f0。ここで XL = XC になる

f0f_0 より低い周波数では XCX_C が大きく、回路は容量性(電流が進む)になります。高い周波数では XLX_L が大きく、誘導性(電流が遅れる)になります。ちょうど f0f_0 では、合成したリアクタンス X=XL−XCX = X_L - X_C が 0 になるので、インピーダンスは Z=RZ = R になり、電圧と電流は同相になります。

共振周波数の求め方

共振の条件 XL=XCX_L = X_C に、XL=ωLX_L = \omega L と XC=1/(ωC)X_C = 1/(\omega C) を代入して、角周波数 ω\omega を求めます。

ωL=1ωCω2=1LCω0=1LC [rad/s]\begin{aligned} \omega L &= \frac{1}{\omega C} \\ \omega^2 &= \frac{1}{LC} \\ \omega_0 &= \frac{1}{\sqrt{LC}}\,\mathrm{[rad/s]} \end{aligned}

ω0=2πf0\omega_0 = 2\pi f_0 なので、周波数で表すと次のとおりです。

f0=12πLC [Hz]f_0 = \frac{1}{2\pi\sqrt{LC}}\,\mathrm{[Hz]}

図3に、この導き方を順に並べました。

XL = XC ωL = 1/(ωC) ω0 = 1/√(LC) f0 = 1/(2π√(LC)) 共振の条件 X に式を入れる 両辺に ωC をかけ、 LC で割って平方根をとる ω = 2πf を使う これが共振周波数 L や C が大きいほど、f0 は低くなる
図3 共振の条件 XL = XC から、共振周波数 f0 = 1/(2π√(LC)) を導く手順

この式で大事なのは、次の 2 点です。

  • LL や CC が大きいほど、f0f_0 は低くなる
  • RR は式に出てこないので、f0f_0 に関係しない

LL や CC を変えたときの f0f_0 は、次の表のとおりです。f0f_0 は LC\sqrt{LC} に反比例するので、LL か CC の一方を 4 倍にすると f0f_0 は 2 分の 1、両方を 4 倍にすると 4 分の 1 になります。

変化f0f_0
LL を 4 倍1/21/2 倍
CC を 4 倍1/21/2 倍
LL と CC を 4 倍1/41/4 倍

音叉は、たたくと、形で決まる決まった周波数で振動します。回路でも、LL と CC の値が、共振する周波数を決めます。図4は、音叉の例です。

金属の音叉が、明るい色の木の箱の上に置かれている写真。U字の2本の枝と、先端が球になった柄がある
  1. 枝 U字の2本の枝。たたくと決まった周波数で振動する
  2. 柄の先 丸くなった端の部分
  3. 木の箱 音叉がのっている台
図4 木の箱の上に置かれた音叉(写真はイメージ)

直列共振

抵抗 RR、コイル LL、コンデンサ CC を直列につなぎ、周波数 f0f_0 の電源を加えます。XL=XCX_L = X_C なので、インピーダンスは次のとおりです。

Z=R2+(XL−XC)2=R\begin{aligned} Z &= \sqrt{R^2 + (X_L - X_C)^2} \\ &= R \end{aligned}

図5のように、共振のときの回路は、次のようになります。

R L C VR VL VC VL = VC 電流 I 共振のとき Z = R(最小) 電流 I = V ÷ R(最大)、V と I は同相
図5 直列共振では Z = R になり、電流は V ÷ R で最大。VL と VC は同じ大きさ
  • インピーダンスは Z=RZ = R で、最小になる
  • 電流は I=V/RI = V/R で、最大になる
  • 電圧と電流は同相で、力率は 1(cos⁡θ=1\cos\theta = 1)になる
  • VLV_L と VCV_C は同じ大きさで逆向きなので、打ち消し合う。電源電圧は V=VRV = V_R になる

力率の考え方は、交流の電力と力率で確かめられます。

VLV_L と VCV_C は、打ち消し合っていても、それぞれが 0 になるわけではありません。電流 I=V/RI = V/R が流れるので、次の大きさになります。

VL=VC=XLI=XL×VR=XLR V\begin{aligned} V_L = V_C &= X_L I \\ &= X_L \times \frac{V}{R} \\ &= \frac{X_L}{R}\,V \end{aligned}

この XL/RX_L/R を QQ とおくと、VL=VC=QVV_L = V_C = QV になります。QQ は共振の鋭さを表す量で、次の式で表せます。

Q=XLR=ω0LR=1ω0CR=1RLC\begin{aligned} Q &= \frac{X_L}{R} = \frac{\omega_0 L}{R} \\ &= \frac{1}{\omega_0 C R} \\ &= \frac{1}{R}\sqrt{\frac{L}{C}} \end{aligned}

図6は、Q=2Q = 2 の場合のベクトル図です。

VR = V (I と同じ向き) VL VC VL = VC = Q × V VL と VC は逆向きで 同じ大きさ 合わせると 0 になり、 電源電圧 V は VR だけ Q = XL ÷ R (共振のときの値) 図は Q = 2 の場合(VL は V の 2 倍)
図6 直列共振では VL と VC が逆向きで同じ大きさ。打ち消し合って V = VR になる

周波数を変えながら電流を調べると、電流は f0f_0 で最大になる山の形になります。これを共振曲線といいます。図7のように、RR が小さい(QQ が大きい)ほど、山は高く鋭くなります。

I [A] 0 200 400 600 f [Hz] 1 2 3 f0 R = 4 Ω(Q = 5) I = V ÷ R = 3 A R = 10 Ω(Q = 2) I = V ÷ R = 1.2 A 電圧は 12 V、L = 10 mH、C = 25 μF で共通
図7 共振曲線。R が小さい(Q が大きい)ほど、f0 の山が高く鋭くなる
RRQQf0f_0 の電流
4 [Ω]4\,\mathrm{[\Omega]}53 [A]3\,\mathrm{[A]}
10 [Ω]10\,\mathrm{[\Omega]}21.2 [A]1.2\,\mathrm{[A]}

表は、V=12 [V]V = 12\,\mathrm{[V]}、L=10 [mH]L = 10\,\mathrm{[mH]}、C=25 [μF]C = 25\,\mathrm{[\mu F]} の場合です。f0f_0 は RR が変わっても同じです。

並列共振

抵抗 RR、コイル LL、コンデンサ CC を並列につなぎ、電源の電圧を VV とします。この記事では、この理想的な回路で考えます。各部の電流は、次のとおりです(並列回路の考え方は並列回路と同じです)。

電流式位相
IRI_RV/RV/RVV と同相
ILI_LV/XLV/X_L90∘90^\circ 遅れ
ICI_CV/XCV/X_C90∘90^\circ 進み

ILI_L と ICI_C は逆向きです。電源の電流 II は、IRI_R と、ILI_L と ICI_C の差を、直角三角形の 2 辺として合成します。

I=IR2+(IC−IL)2I = \sqrt{I_R^2 + (I_C - I_L)^2}

XL=XCX_L = X_C になる周波数 f0f_0 では、IL=ICI_L = I_C です。差が 0 になるので、電源の電流は次のようになります。

I=IR=VRI = I_R = \frac{V}{R}

図8のように、ILI_L と ICI_C は、電源を通らずに LL と CC のあいだを往復します。

R L C 電源の I IR IL IC L と C の間を電流が往復する(IL = IC) 電源の電流 I = IR(最小)、Z は最大 ここでは R、L、C が並列の理想的な回路を考える
図8 並列共振では IL と IC が打ち消し合い、電源の電流は IR だけで最小になる
  • 電源の電流は I=IRI = I_R で、最小になる
  • インピーダンスは Z=V/I=RZ = V/I = R で、最大になる
  • 電圧と電流は同相で、力率は 1 になる
  • ILI_L と ICI_C は、電源の電流 II より大きくなることがある

共振周波数は、直列共振と同じ f0=1/(2πLC)f_0 = 1/(2\pi\sqrt{LC}) です。

直列共振と並列共振の比較

直列共振と並列共振は、f0f_0 の式は同じですが、インピーダンスと電流の様子が逆になります。図9は、ZZ と周波数の関係です。

直列共振 Z f f0 Z = R (最小) 並列共振 Z f f0 Z = R (最大) どちらも f0 で Z が R になる(谷と山)
図9 共振周波数 f0 で、直列共振は Z が最小(谷)、並列共振は Z が最大(山)になる
項目直列共振並列共振
ZZ のグラフ谷の形山の形
インピーダンス最小(RR)最大(RR)
電源の電流最大(V/RV/R)最小(V/RV/R)
打ち消し合うものVLV_L と VCV_CILI_L と ICI_C
力率11

共振回路の使いみち

共振回路は、特定の周波数だけを取り出すために使われます。ラジオの選局が代表的な例です。コイルと可変コンデンサを組み合わせ、つまみで CC を変えて f0f_0 を動かし、聞きたい放送の周波数に合わせます。CC を小さくすると f0f_0 は高くなり、大きくすると低くなります。

図10は、古い機器の内部に取り付けられたコイルと可変コンデンサです。可変コンデンサは、回すと金属の羽根の重なりが変わり、容量が変わる部品です。

古い機器の内部。上に黒い円筒に銅線を巻いたコイルがあり、下に金属の羽根が並んだ可変コンデンサがある写真
  1. コイル 円筒に銅線を巻いた部品。インダクタンスを決める
  2. 可変コンデンサの羽根 重なりが変わると容量が変わる
  3. 軸 真鍮色のハブの部分。回すと羽根が動く
図10 コイルと可変コンデンサ(写真はイメージ)

QQ が大きい回路ほど、f0f_0 の近くの周波数だけを強く取り出せます。f0f_0 からはなれた周波数の信号は、電流が小さくなります。

コイルとコンデンサは、基板の上でも対にして使われます。図11の基板にも、コイルとコンデンサが載っています。この LL と CC の値で、共振周波数が決まります。

緑の基板に、銀色の金属ケースの部品、黄褐色の小型コンデンサ、銅線を巻いたコイルが載っている写真
  1. 金属ケースの部品 銀色の楕円形の部品
  2. コンデンサ 黄褐色の小型の部品
  3. コイル 銅線を巻いた部品
図11 金属ケースの部品、コンデンサ、コイルが載った基板(写真はイメージ)

共振の例題

例題で使う式は、次のとおりです。

求めるもの式
共振周波数ω0=1/LC\omega_0 = 1/\sqrt{LC}、f0=ω0/(2π)f_0 = \omega_0/(2\pi)
直列共振の電流I=V/RI = V/R
直列共振の電圧VL=VC=QVV_L = V_C = QV、Q=XL/RQ = X_L/R
並列共振の電流I=V/RI = V/R、IL=V/XLI_L = V/X_L
解答と解説を見る

単位を H\mathrm{H}、F\mathrm{F} に直して、まず LCLC を求めます。

LC=2×10−3×20×10−6=4×10−8\begin{aligned} LC &= 2 \times 10^{-3} \times 20 \times 10^{-6} \\ &= 4 \times 10^{-8} \end{aligned}

これを使って、ω0\omega_0 を求めます。

ω0=1LC=14×10−8=12×10−4=5000 [rad/s]\begin{aligned} \omega_0 &= \frac{1}{\sqrt{LC}} \\ &= \frac{1}{\sqrt{4 \times 10^{-8}}} \\ &= \frac{1}{2 \times 10^{-4}} \\ &= 5000\,\mathrm{[rad/s]} \end{aligned}

周波数にするには、2π2\pi で割ります。

f0=ω02π=50002π≈796 [Hz]\begin{aligned} f_0 &= \frac{\omega_0}{2\pi} \\ &= \frac{5000}{2\pi} \\ &\approx 796\,\mathrm{[Hz]} \end{aligned}
解答と解説を見る

f0=1/(2πLC)f_0 = 1/(2\pi\sqrt{LC}) の両辺を 2 乗して、CC について解きます。

C=1(2πf0)2L=1(2π×1000)2×0.01≈13.948×105≈2.53×10−6 [F]\begin{aligned} C &= \frac{1}{(2\pi f_0)^2 L} \\ &= \frac{1}{(2\pi \times 1000)^2 \times 0.01} \\ &\approx \frac{1}{3.948 \times 10^{5}} \\ &\approx 2.53 \times 10^{-6}\,\mathrm{[F]} \end{aligned}

したがって、C≈2.53 [μF]C \approx 2.53\,\mathrm{[\mu F]} です。

解答と解説を見る

まず、LCLC を求めます。

LC=10×10−3×25×10−6=2.5×10−7\begin{aligned} LC &= 10 \times 10^{-3} \times 25 \times 10^{-6} \\ &= 2.5 \times 10^{-7} \end{aligned}

共振の角周波数は、次のとおりです。

ω0=1LC=12.5×10−7=15×10−4=2000 [rad/s]\begin{aligned} \omega_0 &= \frac{1}{\sqrt{LC}} \\ &= \frac{1}{\sqrt{2.5 \times 10^{-7}}} \\ &= \frac{1}{5 \times 10^{-4}} \\ &= 2000\,\mathrm{[rad/s]} \end{aligned}

したがって、f0=2000/(2π)≈318 [Hz]f_0 = 2000/(2\pi) \approx 318\,\mathrm{[Hz]} です。共振のとき Z=RZ = R なので、電流は次のとおりです。

I=VR=124=3 [A]\begin{aligned} I &= \frac{V}{R} \\ &= \frac{12}{4} \\ &= 3\,\mathrm{[A]} \end{aligned}

コイルのリアクタンスと電圧は、次のとおりです。

XL=ω0L=2000×0.01=20 [Ω]\begin{aligned} X_L &= \omega_0 L \\ &= 2000 \times 0.01 \\ &= 20\,\mathrm{[\Omega]} \end{aligned}VL=XLI=20×3=60 [V]\begin{aligned} V_L &= X_L I \\ &= 20 \times 3 \\ &= 60\,\mathrm{[V]} \end{aligned}

QQ は、次のとおりです。VL=QV=5×12=60 [V]V_L = QV = 5 \times 12 = 60\,\mathrm{[V]} とも一致します。

Q=XLR=204=5\begin{aligned} Q &= \frac{X_L}{R} \\ &= \frac{20}{4} \\ &= 5 \end{aligned}
解答と解説を見る

まず、LCLC を求めます。

LC=80×10−3×50×10−6=4×10−6\begin{aligned} LC &= 80 \times 10^{-3} \times 50 \times 10^{-6} \\ &= 4 \times 10^{-6} \end{aligned}

共振の角周波数は、次のとおりです。

ω0=1LC=14×10−6=12×10−3=500 [rad/s]\begin{aligned} \omega_0 &= \frac{1}{\sqrt{LC}} \\ &= \frac{1}{\sqrt{4 \times 10^{-6}}} \\ &= \frac{1}{2 \times 10^{-3}} \\ &= 500\,\mathrm{[rad/s]} \end{aligned}

したがって、f0=500/(2π)≈79.6 [Hz]f_0 = 500/(2\pi) \approx 79.6\,\mathrm{[Hz]} です。このときのリアクタンスは、次のとおりです。

XL=ω0L=500×0.08=40 [Ω]\begin{aligned} X_L &= \omega_0 L \\ &= 500 \times 0.08 \\ &= 40\,\mathrm{[\Omega]} \end{aligned}XC=1ω0C=1500×50×10−6=40 [Ω]\begin{aligned} X_C &= \frac{1}{\omega_0 C} \\ &= \frac{1}{500 \times 50 \times 10^{-6}} \\ &= 40\,\mathrm{[\Omega]} \end{aligned}

各電流は、電圧をそれぞれの RR、XLX_L、XCX_C で割って求めます。

IR=10050=2 [A]IL=10040=2.5 [A]IC=10040=2.5 [A]\begin{aligned} I_R &= \frac{100}{50} = 2\,\mathrm{[A]} \\ I_L &= \frac{100}{40} = 2.5\,\mathrm{[A]} \\ I_C &= \frac{100}{40} = 2.5\,\mathrm{[A]} \end{aligned}

IL=ICI_L = I_C で打ち消し合うので、電源の電流は I=IR=2 [A]I = I_R = 2\,\mathrm{[A]} です。ILI_L と ICI_C は、電源の電流より大きくなっています。

よくある質問

共振周波数は、なぜ RR に関係しないのですか。

共振の条件が XL=XCX_L = X_C で、式に RR が出てこないからです。RR は、共振のときの電流の大きさや、共振曲線の山の高さ・鋭さ(QQ)を決めます。

直列共振で、VLV_L と VCV_C が電源電圧より大きくなってもよいのですか。

かまいません。VLV_L と VCV_C は逆向きで打ち消し合い、電源にとっては RR の電圧だけが見えるからです。VL=VC=QVV_L = V_C = QV なので、Q>1Q > 1 なら電源電圧より大きくなります。例題3では、電源電圧 12 [V]12\,\mathrm{[V]} に対して VL=60 [V]V_L = 60\,\mathrm{[V]} です。

並列共振では、なぜ電源の電流が最小になるのですか。

ILI_L と ICI_C が同じ大きさで逆向きになり、打ち消し合うからです。電源の電流は IRI_R だけになります。周波数が f0f_0 からずれると ILI_L と ICI_C の差が残るので、電源の電流は増えます。

共振のとき、力率はいくつですか。

直列共振でも並列共振でも、電圧と電流が同相になるので、力率は 1 です。力率の求め方は、交流の電力と力率で確かめられます。

問題で ω0\omega_0 と f0f_0 のどちらを答えればよいですか。

聞かれたほうを答えます。ω0=1/LC\omega_0 = 1/\sqrt{LC} の単位は [rad/s]\mathrm{[rad/s]}、f0=ω0/(2π)f_0 = \omega_0/(2\pi) の単位は [Hz]\mathrm{[Hz]} です。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

共振とは、どんな状態ですか?

XL=XCX_L = X_C になり、合成したリアクタンスが 0 になる状態です。電圧と電流が同相になり、力率は 1 です。

共振周波数の式は?

ω0=1/LC\omega_0 = 1/\sqrt{LC}、f0=1/(2πLC)f_0 = 1/(2\pi\sqrt{LC}) です。RR には関係しません。

直列共振のとき、ZZ、II、VLV_L・VCV_C はどうなりますか?

Z=RZ = R で最小、I=V/RI = V/R で最大です。VLV_L と VCV_C は同じ大きさで逆向きになり、打ち消し合います。

QQ の式と意味は?

Q=XL/R=ω0L/RQ = X_L/R = \omega_0 L/R です。共振の鋭さを表し、VL=VC=QVV_L = V_C = QV になります。

並列共振のとき、ZZ と電源の電流はどうなりますか?

ZZ は最大で、電源の電流は I=IRI = I_R で最小です。IL=ICI_L = I_C で打ち消し合います。

L=10 [mH]L = 10\,\mathrm{[mH]}、C=100 [μF]C = 100\,\mathrm{[\mu F]} の共振の角周波数 ω0\omega_0 は?

ω0=1/0.01×100×10−6=1000 [rad/s]\omega_0 = 1/\sqrt{0.01 \times 100 \times 10^{-6}} = 1000\,\mathrm{[rad/s]} です。

まとめ

  • 共振の条件は XL=XCX_L = X_C。このとき合成したリアクタンスが 0 になり、Z=RZ = R、電圧と電流は同相(力率 1)になる
  • 共振周波数は f0=1/(2πLC)f_0 = 1/(2\pi\sqrt{LC})(ω0=1/LC\omega_0 = 1/\sqrt{LC})。LL や CC が大きいほど低くなり、RR には関係しない
  • 直列共振は ZZ が最小、電流が最大(I=V/RI = V/R)。VL=VC=QVV_L = V_C = QV で、Q=XL/RQ = X_L/R。QQ が大きいほど共振曲線は鋭い
  • 並列共振は ZZ が最大、電源の電流が最小(I=IRI = I_R)。IL=ICI_L = I_C で打ち消し合う
  • 共振回路は、コイルと可変コンデンサを使ったラジオの選局など、特定の周波数を取り出すのに使われる

共振のとき Z=RZ = R になる理由は、RLC直列回路のインピーダンスの三角形で確かめられます。力率が 1 になることは、交流の電力と力率とあわせて見直してください。

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