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電力発電所 / 火力発電14分で読めます

火力発電の熱効率の求め方|発電端効率・送電端効率と燃料消費量の計算

電験三種の火力発電の熱効率を計算の手順から整理します。η=3600W/BH の使い方、発電端効率と送電端効率、燃料消費量の計算、再熱・再生サイクル、コンバインドサイクルの効率まで例題つきで確認できます。

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夕焼けの海沿いに高い煙突とボイラ建屋が並ぶ火力発電所の写真
この記事の目次
  1. 火力発電(汽力発電)とは
  2. ランキンサイクルと熱効率
  3. 再熱サイクルと再生サイクルで効率を上げる
  4. 再熱サイクルとは
  5. 再生サイクルとは
  6. 発電端効率・送電端効率と燃料消費量の計算
  7. 燃料消費量の求め方
  8. コンバインドサイクル発電とは
  9. よくある質問
  10. 発電端効率と送電端効率の違いは何ですか。
  11. 熱効率を上げるにはどうすればよいですか。
  12. 再熱サイクルと再生サイクルの違いは何ですか。
  13. まとめ
図解でわかる 電験三種 電力 1 水力発電 の表紙電力を図解で読む図解でわかる 電験三種 電力 1
水力発電
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火力発電の熱効率とは、燃料が持っていた熱量のうち、電気に変わった割合のことです。発電電力量を W [kWh]W\ \mathrm{[kWh]}、燃料の消費量を B [kg]B\ \mathrm{[kg]}、発熱量を H [kJ/kg]H\ \mathrm{[kJ/kg]} とすると、η=3600 WB H\eta = \dfrac{3600\,W}{B\,H} で求めます。電験三種の「電力」では、汽力発電のしくみ、ランキンサイクル、送電端効率、燃料消費量の計算をあわせて押さえておくと解きやすくなります。

火力発電の熱効率の全体像
  • 火力発電(汽力発電)とは
    • ボイラ・蒸気タービン・復水器・給水ポンプの 4 つで水と蒸気が一巡する
  • ランキンサイクルと熱効率
    • 熱効率は η=h1−h2h1−h3\eta = \dfrac{h_1-h_2}{h_1-h_3}(ポンプ仕事を無視)
  • 再熱・再生サイクル
    • 再熱は排気を温め直し、再生は抽気で給水を温める
  • 発電端効率・送電端効率と燃料消費量
    • 送電端効率は発電端効率に (1−所内率)(1-\text{所内率}) を掛ける
    • 燃料消費量は B=3600 P tηHB = \dfrac{3600\,P\,t}{\eta H}
  • コンバインドサイクル
    • ガスタービンの排熱で蒸気を作り、η=ηGT+(1−ηGT)ηST\eta = \eta_{\mathrm{GT}} + (1-\eta_{\mathrm{GT}})\eta_{\mathrm{ST}}

火力発電(汽力発電)とは

火力発電は、石炭・LNG(液化天然ガス)・石油などの燃料を燃やした熱で水を蒸気に変え、その蒸気で蒸気タービンを回して発電機を動かす発電方式です。この方式を汽力発電と呼びます。電験三種で「火力発電」というと、まず汽力発電を指します。ボイラ・タービン・復水器などの設備は火力発電の仕組みと汽力発電の設備で詳しく解説しています。

図1は、海沿いに建つ火力発電所を空から見た写真です。海沿いに建てるのは、後で見る復水器を冷やす大量の海水が必要だからです。

海沿いに 3 本の煙突と大きなボイラ建屋、タービン建屋が並び、海へ冷却水の水路が延びる火力発電所を斜め上から見た写真
  1. 煙突 ボイラで燃やした後の排ガスを高所から出す
  2. ボイラ建屋 燃料を燃やして蒸気を作る
  3. タービン建屋 蒸気タービンと発電機、復水器が入る
  4. 放水口 復水器を冷やした海水を海へ戻す
図1 海沿いの火力発電所の全景(写真はイメージ)

水と蒸気は、図2のように 4 つの機器をぐるぐる回ります。

燃料・空気 ボイラ 蒸気 1 蒸気 タービン 発電機 2 排気 復水器 復水 3 給水ポンプ 4 給水 冷却水(海水)で排気を水に戻す
図2 汽力発電の構成。丸数字は図4のサイクルの状態 1〜4 に対応する

4 つの機器の役割は次の表のとおりです。

機器役割
ボイラ燃料を燃やし、給水を高温高圧の蒸気に変える(節炭器・蒸発管・過熱器などで構成)
蒸気タービン蒸気の熱エネルギーを回転の力に変える。軸に発電機をつなぐ
復水器タービンの排気を冷却水で冷やして水(復水)に戻す。内部を真空に保ち、タービンの出口圧力を下げる
給水ポンプ復水をボイラの圧力まで押し上げて、ボイラへ送る

復水器の中では、細い管の中を冷却水が流れ、管の外側で蒸気が冷やされて水になります。図3は、その管が並ぶ管板の写真です。

復水器の円形の管板に、冷却水が通る多数の細い金属管の端が規則正しく並んでいる写真
図3 復水器の管板。管の中を冷却水(海水)が流れる(写真はイメージ)

ランキンサイクルと熱効率

汽力発電の水と蒸気の流れを、理想化して熱力学の言葉で書いたものがランキンサイクルです。4 つの状態変化でできています。

変化機器内容
4 → 1ボイラ等圧のまま加熱し、水を蒸気(過熱蒸気)にする
1 → 2蒸気タービン断熱膨張。蒸気が仕事をして圧力と温度が下がる
2 → 3復水器等圧のまま放熱し、蒸気を水に戻す
3 → 4給水ポンプ断熱圧縮。水の圧力をボイラ圧力まで上げる

図4は、温度 TT と比エントロピー ss の図(T-s 線図)にこのサイクルを描いたものです。囲まれた面積が、1 サイクルで取り出せる正味の仕事に当たります。T-s 線図・h-s 線図の読み方とエンタルピーを使った計算は、ランキンサイクルの記事で詳しく扱います。

比エントロピー s 温度 T 飽和線 1 2 3 4 ボイラで加熱 正味の仕事 断熱膨張 (タービン) 復水器で放熱
図4 ランキンサイクルの T-s 線図。3 → 4 は給水ポンプによる加圧(仕事は小さい)

熱効率は「取り出した仕事 ÷ 加えた熱量」です。各状態の比エンタルピーを h1∼h4 [kJ/kg]h_1 \sim h_4\ \mathrm{[kJ/kg]} とすると、加えた熱量は h1−h4h_1 - h_4、取り出した仕事は、タービンの仕事 h1−h2h_1 - h_2 からポンプが使う仕事 h4−h3h_4 - h_3 を引いたものです。

η=(h1−h2)−(h4−h3)h1−h4\eta = \frac{(h_1 - h_2) - (h_4 - h_3)}{h_1 - h_4}

ポンプの仕事はタービンの仕事に比べてごく小さいので、試験では無視して h4≒h3h_4 \fallingdotseq h_3 とみなすのが一般的です。このとき次の式になります。

η=h1−h2h1−h3\eta = \frac{h_1 - h_2}{h_1 - h_3}

熱効率を上げる方法を整理すると、次の表のとおりです。

方法効果備考
蒸気の圧力を上げる熱効率が上がる水の臨界圧力(約 22 MPa)を超えると超臨界圧
蒸気の温度を上げる熱効率が上がる材料の耐熱性が限度を決める
復水器の圧力を下げるタービンの熱落差が増え、熱効率が上がる真空度を高く保つ。冷却水が冷たいほど有利
再熱サイクル熱効率が上がり、排気の湿りも減る次の章で説明
再生サイクル熱効率が上がる次の章で説明
解答と解説を見る

h1=3400h_1 = 3400、h2=2200h_2 = 2200、h3=190h_3 = 190 を代入します。

η=h1−h2h1−h3=3400−22003400−190=12003210≒0.374\begin{aligned} \eta &= \frac{h_1 - h_2}{h_1 - h_3} = \frac{3400 - 2200}{3400 - 190} \\ &= \frac{1200}{3210} \fallingdotseq 0.374 \end{aligned}

答えは約 37.4% です。ボイラで加えた熱 3210 kJ/kg のうち、1200 kJ/kg が仕事になり、残りは復水器で捨てられます。

再熱サイクルと再生サイクルで効率を上げる

ランキンサイクルの熱効率をさらに上げる工夫が、再熱サイクルと再生サイクルです。実際の発電所では、この 2 つを組み合わせて使います。

ボイラ 過熱器 再熱器 高圧タービン 低圧タービン 発電機 復水器 給水ポンプ 給水加熱器 抽気 再熱 高圧タービンの排気を 再熱器で温め直す 再生 タービンの途中から 蒸気を抜き給水を温める
図5 再熱再生サイクルの系統図。橙が再熱の流れ、緑が再生(抽気)の流れ

再熱サイクルとは

蒸気を高圧タービンで途中まで膨張させ、その排気をボイラの再熱器へ戻して、もう一度高温に温め直してから低圧タービンへ送るしくみです。再熱の効果は 2 つあります。

  • 熱効率が上がる(高い温度の熱を追加して、仕事を増やせる)
  • 低圧タービンの出口に近い段で、蒸気が湿り過ぎるのを防げる(水滴による翼の侵食を減らす)

再生サイクルとは

タービンで膨張している途中の蒸気を一部抽気(ちゅうき)して、給水加熱器で復水器から来た給水を温めるしくみです。抽気した蒸気は復水器まで行かないので、復水器で捨てる熱が減ります。さらに、ボイラに入る給水の温度が上がるので、ボイラで加える熱も少なくて済みます。この 2 つの理由で熱効率が上がります。

項目再熱サイクル再生サイクル
何をするか高圧タービンの排気を再加熱する途中の蒸気を抽気して給水を加熱する
熱を与える相手蒸気給水
使う機器再熱器給水加熱器(抽気管)
熱効率上がる上がる
排気の湿り減る変わらない(目的ではない)

ボイラの出口では、排ガスに残った熱も回収します。排ガスで給水を温める節炭器と、燃焼用の空気を温める空気予熱器は、ボイラ効率を上げるための機器です。

図6は、蒸気タービンのロータです。蒸気が通る段ごとに動翼が並び、抽気はこの段の途中から取り出します。

工場の床に置かれた、金属の動翼が円盤状に何段も並んだ蒸気タービンのロータ全体の写真
  1. 動翼 蒸気の勢いを受けて軸を回す羽根
  2. 翼の段 段ごとに圧力が下がり、途中から抽気する
  3. 軸端 発電機の軸につなぐ
  4. 軸受の台座 ロータを支える
図6 蒸気タービンのロータ(写真はイメージ)

発電端効率・送電端効率と燃料消費量の計算

火力発電所の効率には、どこの出力で測るかによって 2 種類あります。

  • 発電端効率:発電機の出力 PGP_{\mathrm{G}} を基準にした効率
  • 送電端効率:発電機の出力から、発電所内で使う電力(ボイラの送風機や給水ポンプの電動機など)を引いた、送電線へ送り出す出力 PSP_{\mathrm{S}} を基準にした効率

所内で使う電力の割合を所内率 LL とすると、PS=PG(1−L)P_{\mathrm{S}} = P_{\mathrm{G}}(1 - L) です。したがって、送電端効率は発電端効率より必ず小さくなります。

ηS=ηG (1−L)\eta_{\mathrm{S}} = \eta_{\mathrm{G}}\,(1 - L)

発電端効率は、機器ごとの効率の積に分けて考えることもできます。ボイラ効率を ηb\eta_b、タービン効率(熱サイクルの効率を含む)を ηt\eta_t、発電機効率を ηg\eta_g とすると、次のとおりです。

ηG=ηb×ηt×ηg\eta_{\mathrm{G}} = \eta_b \times \eta_t \times \eta_g

たとえば ηb=0.90\eta_b = 0.90、ηt=0.45\eta_t = 0.45、ηg=0.98\eta_g = 0.98 なら ηG=0.90×0.45×0.98≒0.397\eta_{\mathrm{G}} = 0.90 \times 0.45 \times 0.98 \fallingdotseq 0.397 です。所内率を 5% とすると送電端効率は約 0.377 になります。図7は、この例で燃料の熱 100 がどこへ行くかを描いたものです。

燃料の熱量 100 ボイラ出口の蒸気 90.0 ボイラ損失 10.0 発電端出力 39.7 発電機損失 0.8 復水器の放熱 49.5 送電端出力 37.7 所内動力 2.0 例:ボイラ効率 90%・タービン効率 45%・発電機効率 98%・所内率 5%
図7 燃料の熱 100 の行き先。最大の損失は復水器で捨てる熱で、ボイラ損失の約 5 倍ある

燃料消費量の求め方

燃料消費量は、発電に使った熱量から逆算します。出力 P [kW]P\ \mathrm{[kW]} で t [h]t\ \mathrm{[h]} 運転すると、発電電力量は P t [kWh]P\,t\ \mathrm{[kWh]} です。1 kWh=3600 kJ1\ \mathrm{kWh} = 3600\ \mathrm{kJ} なので、これを熱量に直して、熱効率 η\eta で割ると燃料の熱量になります。電熱器で水を温める計算でも、同じ換算を使います(電熱の計算)。

B=3600 P tη H [kg]B = \frac{3600\,P\,t}{\eta\,H}\ \mathrm{[kg]}

HH は燃料 1 kg あたりの発熱量 [kJ/kg]\mathrm{[kJ/kg]} です。LNG のように体積で量る燃料なら、HH を [kJ/mN3]\mathrm{[kJ/m^3_N]} として BB は [mN3]\mathrm{[m^3_N]} になります。

解答と解説を見る

(1) P=100 [MW]=100000 [kW]P = 100\ \mathrm{[MW]} = 100000\ \mathrm{[kW]}、t=1 [h]t = 1\ \mathrm{[h]}、η=0.40\eta = 0.40、H=44000H = 44000 を代入します。

B=3600×100000×10.40×44000=3.6×10817600≒20454 [kg]\begin{aligned} B &= \frac{3600 \times 100000 \times 1}{0.40 \times 44000} \\ &= \frac{3.6 \times 10^{8}}{17600} \fallingdotseq 20454\ \mathrm{[kg]} \end{aligned}

答えは約 20.5 t(トン)です。

(2) 送電端出力は 100×(1−0.05)=95 [MW]100 \times (1 - 0.05) = 95\ \mathrm{[MW]}、送電端効率は ηS=0.40×0.95=0.38\eta_{\mathrm{S}} = 0.40 \times 0.95 = 0.38、すなわち 38% です。

検算として、送電端基準で計算します。B=3600×950000.38×44000≒20454 [kg]B = \dfrac{3600 \times 95000}{0.38 \times 44000} \fallingdotseq 20454\ \mathrm{[kg]} となり、(1) と一致します。

コンバインドサイクル発電とは

コンバインドサイクル発電は、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式です。LNG などを燃やした高温の燃焼ガスでまずガスタービンを回し、その排ガスの熱を排熱回収ボイラに通して蒸気を作り、その蒸気でさらに蒸気タービンを回します。汽力発電だけなら捨てていた熱を、もう一度発電に使うので、熱効率が大きく上がります。

ガスタービンの建屋の隣に排熱回収ボイラと煙突が並び、右手前に冷却設備がある海沿いのコンバインドサイクル発電所の写真
  1. 煙突 熱を使い切った排ガスを出す
  2. 排熱回収ボイラ ガスタービンの排ガスで蒸気を作る
  3. ガスタービン 燃焼ガスで回して発電する
  4. 冷却設備 復水器の冷却水を冷やす
図8 コンバインドサイクル発電所(写真はイメージ)

流れを図にすると、図9のとおりです。

燃料・空気 ガスタービン G 排ガス 排熱回収 ボイラ 煙突へ 蒸気 蒸気タービン G 復水器 給水ポンプ 給水
図9 コンバインドサイクルの系統図。橙が燃焼ガスと排ガス、青が水と蒸気。G は発電機

ガスタービンの熱効率を ηGT\eta_{\mathrm{GT}}、ガスタービンの排熱(燃料の熱のうち 1−ηGT1 - \eta_{\mathrm{GT}})を蒸気サイクルが電気に変える効率を ηST\eta_{\mathrm{ST}} とすると、全体の熱効率は次のとおりです。

η=ηGT+(1−ηGT) ηST\eta = \eta_{\mathrm{GT}} + (1 - \eta_{\mathrm{GT}})\,\eta_{\mathrm{ST}}

排熱の一部しか回収できない場合は、回収率を ηST\eta_{\mathrm{ST}} にあらかじめ含めるか、(1−ηGT)(1-\eta_{\mathrm{GT}}) に掛けて計算します。問題文の指示に従います。

汽力発電の熱効率が 40% 前後なのに対し、コンバインドサイクルは 50% を超え、新しい設備では 60% 級に達します。ほかにも、次の特徴があります。

  • 起動・停止が速く、出力の調整もしやすい
  • 復水器で捨てる熱が少ないので、冷却水の量が少なくて済む
  • ガスタービンは吸い込む空気の温度が高い夏場に出力が下がる
解答と解説を見る

ηGT=0.35\eta_{\mathrm{GT}} = 0.35、ηST=0.30\eta_{\mathrm{ST}} = 0.30 を代入します。

η=0.35+(1−0.35)×0.30=0.35+0.195=0.545\begin{aligned} \eta &= 0.35 + (1 - 0.35) \times 0.30 \\ &= 0.35 + 0.195 = 0.545 \end{aligned}

答えは 54.5% です。ガスタービン単独の 35% に対して、約 19.5 ポイント上がっています。

よくある質問

発電端効率と送電端効率の違いは何ですか。

発電端効率は発電機の出力で、送電端効率は発電所内で使う電力を引いた送電線への出力で、それぞれ燃料の熱量と比べた値です。送電端効率は発電端効率に (1−所内率)(1 - \text{所内率}) を掛けるので、必ず発電端効率より小さくなります。需要家に届く電気で見るときは送電端効率が実態に近い値です。

熱効率を上げるにはどうすればよいですか。

蒸気の圧力と温度を上げる、復水器の圧力を下げる(真空度を高める)、再熱サイクルや再生サイクルを使う、の 3 つが基本です。ボイラ側では、節炭器や空気予熱器で排ガスの熱を回収してボイラ効率を上げます。設備の面では、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせるコンバインドサイクルが最も効果的です。

再熱サイクルと再生サイクルの違いは何ですか。

再熱サイクルは、高圧タービンの排気をボイラの再熱器で温め直します。再生サイクルは、タービンの途中から蒸気を抽気して給水を温めます。熱効率はどちらも上がりますが、排気の湿りを減らすのは再熱だけです。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

汽力発電を構成する 4 つの主な機器は何ですか?

ボイラ、蒸気タービン、復水器、給水ポンプです。水と蒸気がこの順に一巡します。

ポンプ仕事を無視したランキンサイクルの熱効率の式は?

η=h1−h2h1−h3\eta = \dfrac{h_1-h_2}{h_1-h_3} です。分子はタービンの仕事、分母はボイラで加えた熱量です。

燃料の消費量を求める式は?

B=3600 P tηHB = \dfrac{3600\,P\,t}{\eta H} です。1 kWh=3600 kJ1\ \mathrm{kWh} = 3600\ \mathrm{kJ} を使って熱量に直します。

送電端効率と発電端効率の関係は?

ηS=ηG(1−L)\eta_{\mathrm{S}} = \eta_{\mathrm{G}}(1-L) です。LL は所内率で、送電端効率は発電端効率より小さくなります。

再熱サイクルと再生サイクルは、それぞれ何を温めますか?

再熱は高圧タービンの排気(蒸気)、再生は抽気蒸気で給水を温めます。排気の湿りを減らすのは再熱です。

コンバインドサイクルの熱効率の式は?

η=ηGT+(1−ηGT)ηST\eta = \eta_{\mathrm{GT}} + (1-\eta_{\mathrm{GT}})\eta_{\mathrm{ST}} です。ガスタービンの排熱を蒸気サイクルで使います。

まとめ

  • 汽力発電は、ボイラ・蒸気タービン・復水器・給水ポンプで水と蒸気を循環させる。基本のサイクルがランキンサイクル
  • 熱効率は η=h1−h2h1−h3\eta = \dfrac{h_1-h_2}{h_1-h_3}(ポンプ仕事を無視)。蒸気の圧力と温度を上げ、復水器の圧力を下げると上がる
  • 再熱は排気を温め直し(排気の湿りも減る)、再生は抽気で給水を温める
  • 送電端効率は ηS=ηG(1−L)\eta_{\mathrm{S}} = \eta_{\mathrm{G}}(1-L)、燃料消費量は B=3600 P tηHB = \dfrac{3600\,P\,t}{\eta H}
  • コンバインドサイクルは η=ηGT+(1−ηGT)ηST\eta = \eta_{\mathrm{GT}} + (1-\eta_{\mathrm{GT}})\eta_{\mathrm{ST}}。排熱を再利用して 50% 超を実現する

発電の計算では、効率を掛けて電力量を求める考え方が水力発電と共通です。次は、水力発電の出力の求め方と有効落差・効率の計算で、P=9.8QHηP = 9.8QH\eta の式を確認しましょう。

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デンケンラボ編集部

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