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電力蓄電所 / 蓄電池14分で読めます

蓄電池の種類と特徴|NaS電池・レドックスフロー電池・充放電効率を図解

電験三種の蓄電池を、負荷平準化などの使い方、鉛やリチウムイオンなど種類ごとの特徴、NaS電池とレドックスフロー電池のしくみ、充放電効率とDODの計算まで図解で整理します。例題4問つきです。

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青空の下、砂利を敷いた敷地に白い箱形のコンテナが横一列に並んでいる写真
この記事の目次
  1. 電力貯蔵用の蓄電池とは
  2. 蓄電池の基本と電力量の計算
  3. 主な蓄電池の種類と特徴
  4. NaS電池のしくみ
  5. レドックスフロー電池のしくみ
  6. 性能を表す量と使える電力量
  7. 蓄電池の例題(電力量と充放電効率・放電時間)
  8. よくある質問
  9. NaS電池は、なぜ約 300 ℃ に保つのですか。
  10. レドックスフロー電池は、なぜ容量と出力を別々に決められるのですか。
  11. 充放電効率が 100 % にならないのは、なぜですか。
  12. A·h と kWh は何が違いますか。
  13. まとめ
図解でわかる 電験三種 電力 1 水力発電 の表紙電力を図解で読む図解でわかる 電験三種 電力 1
水力発電
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電力貯蔵用の蓄電池は、夜の余った電気をためて、昼から夕方に使う設備です。大容量用には、NaS電池(ナトリウム硫黄電池)、レドックスフロー電池、リチウムイオン電池などが使われます。NaS電池は約 300 ℃ に保って使う高温型、レドックスフロー電池は電解液をポンプで循環させる方式で、しくみが大きく違います。この記事では、種類ごとの特徴、充放電効率、使える電力量の計算を順に整理します。

蓄電池の全体像
  • 電力貯蔵用の蓄電池とは
    • 負荷平準化・周波数調整
  • 蓄電池の基本と電力量の計算
    • 直列・並列と電力量
  • 主な蓄電池の種類と特徴
    • 公称電圧と使い分け
  • NaS電池のしくみ
    • 約300℃・固体電解質
  • レドックスフロー電池のしくみ
    • タンク・ポンプ・セルスタック
  • 性能を表す量と使える電力量
    • 充放電効率・SOC・DOD
  • 蓄電池の例題
    • 電力量・効率・放電時間

電力貯蔵用の蓄電池とは

電力貯蔵用の蓄電池とは、電気を化学エネルギーの形でためておき、必要なときに電気として取り出す設備のことです。発電所や変電所、需要家の構内などに置かれ、主に次の3つの目的で使われます。

使い方ねらい
負荷平準化夜にためて昼夕に放電
周波数調整需給の差をすばやく補う
再エネの平滑化出力の変動をならす
  • 負荷平準化:需要の小さい夜に充電し、需要の大きい昼から夕方に放電して、一日の需要の差を小さくする
  • 周波数調整:需要と供給のバランスがくずれると周波数が変わる。蓄電池は出力をすばやく変えられるので、その差を補うのに向く
  • 再エネの平滑化:太陽光や風力は、天候で出力が変わる。蓄電池を組み合わせて、変動をならしたり余った分をためたりする

図1は、一日の需要電力を自作の曲線で表したものです。夜は需要が小さく、昼から夕方に大きくなります。上限を超える時間に放電し、下限を下回る夜に充電すると、需要が平らに近づきます。この曲線は説明用に作ったもので、実際の需要ではありません。充放電の損失も考えていません。

0 6 12 18 24 時刻 [時] 需要電力 放電 放電 充電 上限 下限
図1 一日の需要電力と、蓄電池による負荷平準化のイメージ。自作の曲線で、充放電の損失は考えていない

一日の需要の形(日負荷曲線)は、需要率・負荷率・不等率の求め方で扱います。同じ負荷平準化の役目は、水の位置エネルギーとしてためる揚水発電も担っています。揚水発電とはで整理しているので、蓄電池と見比べるとよいでしょう。

再エネとの組み合わせでは、太陽光発電所の構内に、蓄電池を収めたコンテナを置く形があります。図2は、そのイメージです。

緑の丘に太陽光パネルが並び、手前に白いコンテナ3基と小さな白い箱が置かれた写真
図2 太陽光発電所に蓄電池を組み合わせるイメージ(写真はイメージ)

太陽光発電の出力は太陽光発電の仕組みと出力計算、風力発電の出力は風力発電の出力の求め方で扱います。この記事では、蓄電池そのものの種類と計算に絞って見ていきます。

蓄電池の基本と電力量の計算

電池は、放電するだけの一次電池と、充電して繰り返し使える二次電池に分けられます。蓄電池は二次電池です。

最も古くから使われているのが鉛蓄電池で、正極に二酸化鉛、負極に鉛、電解液に希硫酸を使います。放電すると両方の極が硫酸鉛に変わり、充電すると元に戻ります。電池の反応と電気量の関係は、電気分解と電池の計算で扱います。

電力貯蔵用の蓄電池は、1 個の電池(セル)をたくさん組み合わせて作ります。セルを直列につないだものをモジュール、モジュールを棚に並べたものをラック、ラックを箱に収めたものをコンテナと呼ぶことがあります。図3は、扉を開けたコンテナの中で、電池のモジュールが段になって収まっている様子です。

扉を開けた白い箱形のコンテナの内部。黒い電池のモジュールが縦に7段、左右2列に収まり、下から黒い太いケーブルが配管と架台を通って右へ延びている
  1. 電池モジュール 段に積む
  2. ケーブル 直流の電気を運ぶ
  3. 開いた扉 保守で出入りする
  4. コンテナ 電池を収める箱
図3 コンテナの中に電池のモジュールが段になって収まる(写真はイメージ)

図4は、ラックに電池を並べた様子です。電池の端子どうしを太い電線でつないで、直列や並列の組み合わせを作ります。

屋内の灰色の金属ラックに、灰色の箱形の電池が4段に並ぶ。各段の左に赤い被覆の太い電線、右に黒い被覆の電線がつながり、端子にボルトが見える
  1. 赤い電線 電池どうしをつなぐ
  2. 黒い電線 赤と色を分けてある
  3. 箱形の電池 段に並べる
  4. 端子 ボルトで電線を留める
図4 ラックに電池を並べ、電線でつなぐ(写真はイメージ)

セルの電圧を vv [V]、容量を qq [A·h] とします。セルを nsn_s 個直列につなぐと電圧が nsn_s 倍に、npn_p 列を並列につなぐと容量が npn_p 倍になります。全体の電圧 VV、容量 QQ、電力量 WW は、次のとおりです。

V=ns vQ=np qW=VQ [W⋅h]\begin{aligned} V &= n_s\,v \\ Q &= n_p\,q \\ W &= V Q\ \mathrm{[W \cdot h]} \end{aligned}

たとえば、3.2 V3.2\ \mathrm{V}、50 A⋅h50\ \mathrm{A \cdot h} のセルを、直列に 10 個つないだ列を 2 列並列にすると、V=32 VV = 32\ \mathrm{V}、Q=100 A⋅hQ = 100\ \mathrm{A \cdot h} で、電力量は W=3200 W⋅h=3.2 kWhW = 3200\ \mathrm{W \cdot h} = 3.2\ \mathrm{kWh} です。

蓄電池がためるのは直流の電気です。交流の系統につなぐには、交直変換装置(パワーコンディショナ)が要ります。充電のときは交流を直流に、放電のときは直流を交流に変えます。

主な蓄電池の種類と特徴

電力貯蔵に使われる主な蓄電池を、セル 1 個あたりの電圧(公称電圧)と特徴で並べます。電圧は、教科書に書かれる一般的な値です。

種類公称電圧特徴
鉛蓄電池約 2 V安価で重い
リチウムイオン電池約 3.6〜3.7 V小型軽量で高密度
ニッケル水素電池1.2 Vアルカリ系の電池
NaS電池約 2 V大容量、約 300 ℃
レドックスフロー電池約 1.4 V容量と出力を別に設計

リチウムイオン電池は、正極にリチウムを含む金属酸化物、負極に炭素系の材料を使います。充電と放電で、リチウムイオンが両方の極の間を行き来します。電圧が高く、小型軽量にできるのが長所です。一方で、過充電や高温に弱いため、電圧と温度を監視して充放電を制御する管理装置をつけて使います。リン酸鉄系のように、公称電圧が約 3.2 V のものもあります。

電圧が低い電池は、同じ電圧を得るのに直列のセルの数が増えます。公称電圧は、組み合わせる数を考えるときの目安になります。

NaS電池のしくみ

NaS電池(ナトリウム硫黄電池)は、負極に溶けたナトリウム、正極に溶けた硫黄を使う電池です。2つの間には、ナトリウムイオンだけを通す固体電解質(β-アルミナ)が置かれます。電池全体は約 300 ℃ に保たれます。

図5は、セルの断面を表した模式図です。放電のとき、負極のナトリウムが電子を放して、ナトリウムイオン Na+\mathrm{Na^{+}} になります。電子は外の回路の負荷を通って正極へ、Na+\mathrm{Na^{+}} は固体電解質を通って正極へ移ります。正極では、硫黄が電子とナトリウムイオンと結びつき、多硫化ナトリウムになります。充電のときは、逆の向きに進みます。

負極 溶融ナトリウム 正極 溶融硫黄 Na+ 負荷 電子 e− 固体電解質(β-アルミナ) 全体を約 300 ℃ に保つ
図5 NaS電池のセルのしくみ。放電のとき、ナトリウムイオンが固体電解質を通って正極へ移る

NaS電池の特徴は、次のとおりです。

  • 単電池の起電力は約 2 V
  • 多数のセルを直列と並列に組み合わせてモジュールにし、熱が逃げにくい断熱容器に入れて保温する
  • 大容量で、数時間にわたる放電に向く
  • ナトリウムは水と激しく反応する。セルの異常が火災につながった事例があり、安全対策が重要

高温で動かすので、保温の仕組みが必要です。この点が、次に見るレドックスフロー電池との大きな違いです。

レドックスフロー電池のしくみ

レドックスフロー電池は、金属イオンを溶かした電解液をタンクにためておき、ポンプでセルスタックへ送って充放電する電池です。「レドックス」は還元(reduction)と酸化(oxidation)の略で、「フロー」は液が流れることを表します。

図6は、構成を表した図です。セルスタックの中は隔膜で正極側と負極側に分かれていて、正極液と負極液が、それぞれのタンクとの間を循環します。電解液には、バナジウムのイオンを硫酸の水溶液に溶かしたものが使われます。

正極 負極 隔膜 セルスタック 交直変換装置 系統 正極液タンク 電解液を貯める ポンプ 負極液タンク 電解液を貯める ポンプ
図6 レドックスフロー電池の構成。電解液をタンクからポンプでセルスタックへ循環させる

充電すると、正極液のバナジウムイオンは 4 価から 5 価に酸化され、負極液は 3 価から 2 価に還元されます。放電では、逆に変わります。

極充電放電
正極4価 → 5価5価 → 4価
負極3価 → 2価2価 → 3価

このとき、水素イオンが隔膜を通って正極液と負極液の間を移り、電気的なつりあいを保ちます。起電力は約 1.4 V です。

容量と出力は、別々の部品で決まります。

  • 容量(ためられる電力量):電解液の量、つまりタンクの大きさで決まる
  • 出力(取り出せる電力):セルスタックの大きさと数で決まる

電気をためる電解液と、反応が起きるセルスタックが分かれているので、容量と出力を独立に設計できます。構成要素は、セルスタック、タンク、ポンプ、熱交換器、交直変換装置などです。

そのほかの特徴は、次のとおりです。

  • 動作は常温付近で、NaS電池のような高温の保温は要らない
  • 充放電を繰り返しても、劣化が小さいとされる
  • 電解液を送るポンプの動力が要る
  • エネルギー密度が低く、同じ電力量でもタンクなどが大きくなる

性能を表す量と使える電力量

蓄電池の性能は、次のような量で表します。

用語意味
充放電効率充電した電力量に対する、放電で取り出せる電力量の割合
SOC満充電に対する、いまの充電量の割合
DOD満充電に対する、放電した量の割合
Cレート1 時間で放電しきる電流を 1C とする
サイクル寿命充放電を繰り返せる回数の目安
自己放電使わなくても少しずつ減ること

充放電効率 η\eta は、放電電力量を充電電力量で割った値です。たとえば、500 kWh を充電して 400 kWh を取り出せれば、η=80 %\eta = 80\ \% です。

η=放電電力量充電電力量×100 [%]\eta = \frac{\text{放電電力量}}{\text{充電電力量}}\times 100\ \mathrm{[\%]}

この効率は、電流効率と電圧効率の積にもなります。電力量は電圧と電気量の積なので、それぞれの比を取ると次のように分かれます。

η=ηI×ηVηI=放電電気量充電電気量ηV=放電時の平均電圧充電時の平均電圧\begin{aligned} \eta &= \eta_I \times \eta_V \\ \eta_I &= \frac{\text{放電電気量}}{\text{充電電気量}} \\ \eta_V &= \frac{\text{放電時の平均電圧}}{\text{充電時の平均電圧}} \end{aligned}

電流効率は、充電した電気量のうち、放電で取り出せた割合です。電圧効率は、放電のときの電圧が、充電のときの電圧より低くなる損失を表します。内部抵抗による電圧の変化が原因です。

交流の側で測った効率には、交直変換装置の損失も入ります。問題文で、どこで測った値かを確認しましょう。

DOD は、定格電力量のうち、どれだけ使うかの割合です。電池を傷めないように、すべては使わず、残しておく範囲を決めることがあります。使える電力量と放電時間は、次のとおりです。

W使用=W0×DODt=W使用P\begin{aligned} W_{\text{使用}} &= W_0\times \mathrm{DOD} \\ t &= \frac{W_{\text{使用}}}{P} \end{aligned}

W0W_0 は定格電力量 [kWh]、PP は放電の出力 [kW]、tt は放電時間 [h] です。図7は、定格 1,000 kWh で DOD が 80 % の例です。使える電力量は 800 kWh で、残りの 20 % は使わずに残します。

定格電力量 1,000 kWh 使う範囲 800 kWh 残す SOC 100 % 20 % 0 % DOD 80 % 使える電力量 = 定格電力量 × DOD
図7 定格電力量のうち、DOD の分だけ使える。例は定格 1,000 kWh、DOD 80 %

Cレートは、電流の大きさの目安です。1C は、満充電から 1 時間で放電しきる電流で、0.5C なら 2 時間で放電しきります。

蓄電池の例題(電力量と充放電効率・放電時間)

例題は4問です。1 問目は直列・並列の電力量、2 問目は充放電効率、3 問目は使える電力量と放電時間、4 問目は蓄電池の特徴の判断です。計算は、次の4手順で進めます。

手順内容
1求める量と単位をそろえる
2直列で電圧、並列で容量
3効率や DOD をかける
4出力で割って時間にする
解答と解説を見る

直列で電圧、並列で容量を求めます。

V=3.2×200=640 [V]Q=50×4=200 [A⋅h]\begin{aligned} V &= 3.2\times 200 = 640\ \mathrm{[V]} \\ Q &= 50\times 4 = 200\ \mathrm{[A \cdot h]} \end{aligned}

電力量は、電圧と容量の積です。

W=VQ=640×200=128000 [W⋅h]\begin{aligned} W &= VQ \\ &= 640\times 200 \\ &= 128000\ \mathrm{[W \cdot h]} \end{aligned}

128000 W⋅h=128 kWh128000\ \mathrm{W \cdot h} = 128\ \mathrm{kWh} です。並列の数をかけ忘れると 32 kWh32\ \mathrm{kWh} になります。

答え:(3)

解答と解説を見る

充放電効率は、電流効率と電圧効率の積です。

η=ηI×ηV=0.95×0.90=0.855\begin{aligned} \eta &= \eta_I\times\eta_V \\ &= 0.95\times 0.90 \\ &= 0.855 \end{aligned}

つまり 85.5 %85.5\ \% です。92.5 %92.5\ \% は 2 つの平均で、積ではありません。

答え:(2)

解答と解説を見る

使える電力量を求めます。

W使用=2000×0.8=1600 [kWh]\begin{aligned} W_{\text{使用}} &= 2000\times 0.8 \\ &= 1600\ \mathrm{[kWh]} \end{aligned}

出力で割って、時間にします。

t=1600250=6.4 [h]\begin{aligned} t &= \frac{1600}{250} \\ &= 6.4\ \mathrm{[h]} \end{aligned}

DOD をかけ忘れると 8.0 h8.0\ \mathrm{h} になります。

答え:(2)

解答と解説を見る

誤っているのは (3) です。タンクの電解液を増やして大きくなるのは、ためられる電力量(容量)です。定格出力は、セルスタックの大きさと数で決まります。

ほかの記述は正しい内容です。

  • (1) 鉛蓄電池は約 2 V、リチウムイオン電池は約 3.6〜3.7 V で、鉛のほうが低い
  • (2) NaS電池は、ナトリウムと硫黄を溶かした状態に保つため、約 300 ℃ で動かす
  • (4) リチウムイオン電池は、過充電や高温に弱いため、管理装置で電圧と温度を監視する

答え:(3)

よくある質問

NaS電池は、なぜ約 300 ℃ に保つのですか。

負極のナトリウムと正極の硫黄を、液体の状態に保つためです。また、固体電解質は、温度が高いほどナトリウムイオンを通しやすくなります。低い温度では、ナトリウムも硫黄も固まり、電池として働きません。文献によって、動作温度は 300〜350 ℃ と書かれることがあります。

レドックスフロー電池は、なぜ容量と出力を別々に決められるのですか。

電気をためるのが電解液とタンク、反応が起きるのがセルスタックと、別の部品に分かれているからです。タンクを大きくすれば容量だけ、セルスタックを増やせば出力だけを大きくできます。電気をためる材料と反応の場所が一体の電池では、容量と出力が一緒に決まりやすくなります。

充放電効率が 100 % にならないのは、なぜですか。

電池の内部抵抗でジュール熱が出ることと、反応が完全には戻らないことが原因です。前者が電圧効率、後者が電流効率に表れます。交流の側で測る場合は、交直変換装置の損失も入ります。NaS電池の保温や、レドックスフロー電池のポンプの動力を含めて考えるときは、問題文の条件に従います。

A·h と kWh は何が違いますか。

A·h は電気量(容量)で、kWh は電力量です。電力量は、電圧に電気量をかけて求めます。同じ 100 A⋅h100\ \mathrm{A \cdot h} でも、電圧が 3.2 V3.2\ \mathrm{V} なら 320 W⋅h320\ \mathrm{W \cdot h}、640 V640\ \mathrm{V} なら 64 kWh64\ \mathrm{kWh} です。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

蓄電池を負荷平準化に使うとき、いつ充電していつ放電しますか?

需要の小さい夜に充電し、需要の大きい昼から夕方に放電します。

NaS電池の負極、正極、固体電解質は、それぞれ何ですか?

負極は溶融ナトリウム、正極は溶融硫黄、固体電解質はナトリウムイオンだけを通すβ-アルミナです。

NaS電池を約 300 ℃ に保つのはなぜですか?

ナトリウムと硫黄を液体に保ち、固体電解質をイオンが通りやすい温度にするためです。

レドックスフロー電池の容量と出力は、それぞれ何で決まりますか?

容量は電解液の量(タンク)、出力はセルスタックの大きさと数で決まります。

充放電効率の式と、電流効率・電圧効率の関係は?

η=放電電力量充電電力量×100\eta = \dfrac{\text{放電電力量}}{\text{充電電力量}}\times 100 で、η=ηI×ηV\eta = \eta_I\times\eta_V です。

蓄電池から使える電力量と放電時間は、どう求めますか?

使える電力量は定格電力量に DOD をかけ、放電時間は使える電力量を出力で割ります。

まとめ

  • 電力貯蔵用の蓄電池は、負荷平準化、周波数調整、再エネの出力の平滑化に使われる
  • 直列でセルの数だけ電圧が、並列で列の数だけ容量が増える。電力量は電圧と容量の積
  • 大容量用には、NaS電池、レドックスフロー電池、リチウムイオン電池などが使われる
  • NaS電池は、溶融ナトリウムの負極、溶融硫黄の正極、ナトリウムイオンだけを通す固体電解質でできていて、約 300 ℃ で動く
  • レドックスフロー電池は、容量を電解液の量、出力をセルスタックで決められ、常温付近で動く
  • 充放電効率は電流効率と電圧効率の積。使える電力量は定格電力量に DOD をかけて求める

水の位置エネルギーとしてためる方法は揚水発電とはで、電池の反応と電気量の計算は電気分解と電池の計算で、続けて確認しましょう。

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デンケンラボ編集部

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