前の記事のトランジスタは、小さな電流で大きな電流を操る部品でした。そのトランジスタなどを何段も組みこんで、1つの IC(集積回路)にまとめ、増幅回路として使いやすくしたものがオペアンプです。正式な名前は、演算増幅器といいます。
オペアンプの中身は複雑ですが、中身を考える必要はありません。「2つの約束」だけで、どの回路も解けます。この記事では、オペアンプの記号、理想オペアンプと仮想短絡、反転増幅回路と非反転増幅回路、加算回路や差動増幅回路などの応用までを順に確認します。
オペアンプの全体像
- オペアンプとは
- 2つの入力(−、+)と1つの出力をもつ増幅器。演算増幅器ともいう
- 理想オペアンプ
- 増幅度は無限大、入力インピーダンスは無限大、出力インピーダンスは 0
- 2つの約束
- 負帰還のとき V_+ = V_−(仮想短絡)
- 入力端子には電流が流れ込まない
- 基本の回路
- 反転増幅回路 V_o = −(R_f/R_1) V_i
- 非反転増幅回路 V_o = (1 + R_f/R_1) V_i
- ボルテージフォロワ V_o = V_i
- 応用
オペアンプとは
オペアンプは、2つの入力端子の電圧の差を、とても大きく増幅して出力する部品です。英語の operational amplifier を縮めた呼び名で、足し算や積分などの計算ができるので、演算増幅器ともいいます。外見は、足が8本ある黒い IC がよく使われます。
1ケース2足3くぼみ- ケース 中に増幅回路が入っている
- 足 電源や信号をつなぐ端子
- くぼみ 足の順番を数える目印
図1 8本足の IC。この中にオペアンプが入っている(写真はイメージ)
オペアンプの図記号は、三角形です。左側に入力が2つ、右側に出力が1つあります。
図2 オペアンプの図記号。入力は2つ(−と+)、出力は1つ。電源端子は省略することが多い
2つの入力端子には、名前がついています。−がついた端子を反転入力端子、+がついた端子を非反転入力端子といいます。−や+は端子の名前で、電圧が負か正かを表すわけではありません。回路図によっては、+ が上、− が下に描かれることもあるので、記号を見て区別します。
出力の電圧 Vo は、非反転入力の電圧 V+ と、反転入力の電圧 V− の差を、増幅度 A 倍したものです。
Vo=A(V+−V−)
非反転入力の電圧が上がると出力も上がり、反転入力の電圧が上がると、出力は下がります。入力と出力の変化の向きが同じか逆かが、「非反転」と「反転」の名前の由来です。
実際のオペアンプには、プラスとマイナスの電源をつなぐ端子もありますが、回路図では省略することが多いです。出力の電圧は、電源の電圧の範囲を超えられません。
理想オペアンプと仮想短絡
実際のオペアンプは、増幅度がとても大きく、入力端子にほとんど電流が流れ込まず、出力は負荷が変わっても電圧がほぼ変わりません。そこで、電験三種では、これらを極端にした理想オペアンプで考えます。
| 項目 | 理想オペアンプ | 意味 |
|---|
| 増幅度 A | 無限大 | 入力の差は 0 とみなせる |
| 入力インピーダンス | 無限大 | 入力端子に電流が流れ込まない |
| 出力インピーダンス | 0 | 負荷によらず出力電圧が決まる |
出力インピーダンスが 0 とは、電池の内部抵抗が 0 の電池と同じ状態です。負荷にどれだけ電流が流れても、出力の電圧は下がりません。
出力の電圧には、上限があります。出力の電圧は、電源電圧のあたりで頭打ちになり、これを飽和といいます。出力の電圧と、入力の差 V+−V− の関係を、図に表します。
図3 オペアンプの出力電圧と入力の電圧差の関係(模式図)。線形領域はごくせまく、外側は飽和する
増幅度がとても大きいので、増幅しているのは、入力の差がごくわずかな範囲だけです。それより差が大きいと、出力は +Vsat か −Vsat で飽和します。
増幅しているとき、出力 Vo は、電源電圧の範囲の有限な値です。Vo=A(V+−V−) を変形すると、入力の差が次のように求まります。
V+−V−=AVo
理想オペアンプは A が無限大なので、右辺は 0 になります。つまり、V+=V− です。2つの入力端子は、導線でつながっていないのに、電圧が等しくなります。これを仮想短絡(イマジナリショート)といいます。
ただし、仮想短絡が成り立つのは、出力が飽和せず、増幅している状態のときです。これには、出力から反転入力端子へ戻す負帰還をかけます。出力の変化を打ち消す向きに入力へ戻すと、入力の差が 0 に近づいて、増幅の状態が保たれます。
回路を解く手順は、次のとおりです。
- 出力から反転入力へ、抵抗などで帰還がかかっているかを確認する
- 仮想短絡で、V−=V+ とおく
- 反転入力端子の節点で、電流を考える。端子には電流が流れ込まないので、入ってくる電流と、帰還へ出ていく電流は等しい
- 抵抗の電圧降下から、出力電圧 Vo を求める
反転増幅回路
入力の電圧を、抵抗 R1 を通して反転入力端子へ入れ、出力から反転入力端子へ、帰還抵抗 Rf をつなぎます。非反転入力端子は接地します。これが反転増幅回路です。
図4 反転増幅回路。入力電流 I がそのまま Rf に流れ、Vo = −(Rf/R1)Vi になる
非反転入力端子は接地されているので、V+=0 です。仮想短絡から、反転入力端子の電圧も V−=0 になります。接地していないのに 0 V になる点なので、仮想接地といいます。
R1 の左は Vi、右は 0 V です。オームの法則から、R1 を流れる電流 I は、次のとおりです。
I=R1Vi−0=R1Vi
反転入力端子には電流が流れ込まないので、キルヒホッフの法則の電流則から、同じ電流 I が Rf を流れます。Rf の左は 0 V なので、出力の電圧は、0 から Rf の電圧降下を引いた値です。
Vo=0−RfI=−R1RfVi
電圧増幅度は、次のとおりです。
Av=ViVo=−R1Rf
負号は、出力が入力と逆相になることを表します。入力が正なら、出力は負です。増幅度は、2つの抵抗の比だけで決まり、オペアンプの増幅度 A には関係しません。また、仮想接地のおかげで、入力側から見た抵抗は R1 になります。
実際に組むときは、ブレッドボードに IC と抵抗をさして、導線でつなぎます。抵抗の値を変えるだけで、増幅度を変えられます。
1IC2抵抗3導線- IC オペアンプが入っている
- 抵抗 入力や帰還に使う
- 導線 部品どうしをつなぐ
図5 ブレッドボードに IC と抵抗をさして、回路を組む(写真はイメージ)
非反転増幅回路
入力の電圧を、非反転入力端子へ直接入れます。反転入力端子と接地の間に抵抗 R1、出力と反転入力端子の間に帰還抵抗 Rf をつなぎます。これが非反転増幅回路です。
図6 非反転増幅回路。R1 に Vi がかかり、その電流が Rf にも流れて Vo = (1 + Rf/R1)Vi になる
非反転入力端子の電圧は V+=Vi です。仮想短絡から、反転入力端子の電圧も V−=Vi になります。すると R1 には、Vi がかかるので、流れる電流は次のとおりです。
I=R1Vi
反転入力端子には電流が流れ込まないので、同じ電流 I が Rf を流れます。出力の電圧は、反転入力端子の電圧 Vi に、Rf の電圧降下を足した値です。
Vo=Vi+RfI=Vi+R1RfVi=(1+R1Rf)Vi
電圧増幅度は Av=1+Rf/R1 で、必ず 1 以上です。負号がないので、出力は入力と同相です。入力は非反転入力端子に直接つながるため、入力インピーダンスは、無限大になります。
同じ入力の正弦波を、2つの回路に入れたようすを比べます。どちらも Rf=2R1 です。
図7 同じ入力に対する出力の波形。反転増幅は逆相、非反転増幅は同相で、振れ幅はそれぞれ 2 倍と 3 倍
反転増幅回路は −Rf/R1=−2 倍で、山と谷が入れ替わります。非反転増幅回路は 1+Rf/R1=3 倍で、山は山のままです。
こうした入力と出力の波形は、オシロスコープで見比べます。逆相か同相か、何倍に増えたかが、画面から読み取れます。
1画面2ノブ3入力端子- 画面 波形が表示される
- ノブ 表示する範囲を調整する
- 入力端子 測る信号をつなぐ
図8 オシロスコープ。電圧の時間変化が波形で表示される(写真はイメージ)
ボルテージフォロワ
非反転増幅回路で、Rf=0(導線)にして、R1 を取り除いた回路が、ボルテージフォロワです。出力を反転入力端子に、直接つなぎます。
図9 ボルテージフォロワ。出力を反転入力に直結すると、Vo = Vi(増幅度 1)になる
仮想短絡から V−=V+=Vi です。反転入力端子は、出力につながっているので、Vo=V− です。つまり、次のようになります。
Vo=Vi
増幅度は 1 です。入力と出力の電圧が同じなのに使うのは、入力インピーダンスが無限大で、出力インピーダンスが 0 という性質を使うためです。
電池の内部抵抗が大きい電源から、電流を取り出すと、端子の電圧は下がってしまいます。電源とつなぐ側にボルテージフォロワを入れると、電源からは電流がほとんど流れ出ないので、電圧が下がりません。出力インピーダンスが 0 なので、次の回路には、同じ電圧が電流つきで渡ります。このように、前後の回路が影響し合わないようにする使い方を、バッファ(緩衝)といいます。
加算回路
反転増幅回路の反転入力端子に、入力を2つつなぐと、加算回路になります。ここでは、V1 と V2 が、それぞれ R1、R2 を通って入ります。
図10 加算回路。I1 と I2 が反転入力端子で合流し、足された電流が Rf を流れる
反転入力端子は仮想接地で、0 V です。それぞれの抵抗を流れる電流は、次のとおりです。
I1I2=R1V1=R2V2
反転入力端子には電流が流れ込まないので、I1 と I2 は合流して、Rf に流れます。電流則から、If=I1+I2 です。出力の電圧は、反転増幅回路と同じ考え方で求まります。
Vo=−RfIf=−Rf(R1V1+R2V2)
R1=R2=Rf にすると、Vo=−(V1+V2) で、入力の和の符号を反転した出力になります。抵抗を変えると、入力ごとに足す割合を変えられます。
音声の信号を混ぜ合わせる回路などに、加算回路が使われます。
1コイル2コンデンサ3放熱板4IC- コイル 輪の形に巻いた部品
- コンデンサ 大きな円筒形の部品
- 放熱板 熱を逃がす金属の板
- IC 多くの足をもつ四角い部品
図11 アンプの内部。基板の上にコイルやコンデンサ、IC が並ぶ(写真はイメージ)
差動増幅回路
2つの入力 V1、V2 の差を、増幅する回路が差動増幅回路です。V1 を反転入力端子へ、V2 を非反転入力端子へ、それぞれ R1 を通して入れます。帰還抵抗と、非反転入力端子から接地への抵抗は、どちらも Rf です。
図12 差動増幅回路。2つの入力の差 V2 − V1 を Rf/R1 倍にして出力する
回路は2つの入力をもつので、重ね合わせの理で、入力を1つずつ生かして考えます。
V1 だけがあるとき(V2=0)。非反転入力端子には電流が流れ込まないので、Rf に電圧降下はなく、V+=0 です。回路は反転増幅回路になります。
Vo′=−R1RfV1
V2 だけがあるとき(V1=0)。V2 を、R1 と Rf で分圧した電圧が、非反転入力端子の電圧になります。
V+=R1+RfRfV2
反転入力端子は、R1 を通して接地されているので、回路は、非反転増幅回路です。V+ を入力として増幅します。
Vo′′=(1+R1Rf)V+=R1R1+Rf⋅R1+RfRfV2=R1RfV2
2つを足し合わせると、出力は次のとおりです。
Vo=Vo′+Vo′′=R1Rf(V2−V1)
出力は、入力の差 V2−V1 の Rf/R1 倍です。2本の線に同じように乗った雑音は、差をとると打ち消されるので、小さな信号を取り出すときに使われます。
積分回路とコンパレータ
反転増幅回路の帰還抵抗 Rf を、コンデンサ C に置きかえると、積分回路になります。
図13 積分回路。帰還にコンデンサを入れると、方形波の入力が三角波の出力になる
反転入力端子は仮想接地で 0 V なので、抵抗 R には、Vi/R の電流が流れます。この電流は、そのままコンデンサに流れ込んで、電荷をためます。コンデンサの電圧は、流れ込んだ電流を積み重ねたもの(積分)で、出力は、その電圧の符号を逆にしたものです。
Vo=−CR1∫Vidt
入力が一定の正の電圧なら、出力は直線的に下がっていきます。入力が方形波なら、図のように、出力は三角波になります。R と C を入れ替えると、微分回路になり、出力は Vo=−CRdVi/dt です。
もう1つ、帰還をかけない使い方があります。コンパレータは、反転入力端子と非反転入力端子の電圧を、比べる回路です。V+>V− なら出力は +Vsat、V+<V− なら −Vsat になります。入力の電圧が、基準の電圧より高いか低いかを、出力の高低で知らせます。
負帰還がないので、入力の差がわずかでも、出力は飽和します。この場合、仮想短絡は成り立ちません。
オペアンプの例題
4問を、反転増幅、非反転増幅、加算、2段の増幅の順に解きます。すべて、理想オペアンプとして考えます。
| 例題 | 扱う内容 | 求めるもの |
|---|
| 1 | 反転増幅回路 | Av、Vo、電流 |
| 2 | 非反転増幅回路 | R1、Vo |
| 3 | 加算回路 | 各電流、Vo |
| 4 | 2段の反転増幅 | Vo1、Vo |
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(1) 反転増幅回路の電圧増幅度は、−Rf/R1 です。
Av=−R1Rf=−210=−5出力電圧は、次のとおりです。
Vo=AvVi=−5×0.3=−1.5[V](2) 反転入力端子は 0 V なので、R1 には、Vi がそのままかかります。
I=R1Vi=2×1030.3=0.15[mA]検算として、Rf の電圧降下は、0.15[mA]×10[kΩ]=1.5[V] です。左端が 0 V なので、出力は −1.5[V] で一致します。
例題2は、非反転増幅回路です。増幅度から、抵抗を逆算します。
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(1) 非反転増幅回路の増幅度は、1+Rf/R1 です。これが 10 になるので、次のように解きます。
1+R1RfR1RfR1=10=9=918=2[kΩ](2) 出力電圧は、増幅度 10 倍です。
Vo=10×0.4=4.0[V]R1 には Vi がかかるので、電流は次のとおりです。
I=R1Vi=2×1030.4=0.2[mA]検算として、Rf の電圧降下は、0.2[mA]×18[kΩ]=3.6[V] です。これに反転入力端子の電圧 0.4[V] を足すと 4.0[V] で、Vo に一致します。
例題3は、加算回路です。電流を1本ずつ求めて、足し合わせます。
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手順1 反転入力端子は 0 V なので、各抵抗には、入力の電圧がそのままかかります。
I1=R1V1=10×1030.5=0.05[mA]I2=R2V2=20×1030.3=0.015[mA]手順2 反転入力端子には電流が流れ込まないので、2つの電流は合流して Rf を流れます。
If=I1+I2=0.05+0.015=0.065[mA]手順3 出力電圧は、0 V から Rf の電圧降下を引いた値です。
Vo=−RfIf=−40×103×0.065×10−3=−2.6[V]検算として、公式 Vo=−(Rf/R1V1+Rf/R2V2) に代入すると、−(4×0.5+2×0.3)=−2.6[V] で一致します。
例題4は、2段の増幅です。1段目の出力を、2段目の入力として順に考えます。
図14 例題4の回路。反転増幅回路を2段つなぐ。1段目は 4 kΩ と 12 kΩ、2段目は 6 kΩ と 15 kΩ
解答と解説を見る
手順1 1段目は、R1=4[kΩ]、Rf=12[kΩ] の反転増幅回路です。
Vo1=−412×0.2=−0.6[V]手順2 出力インピーダンスは 0 なので、2段目をつないでも、1段目の出力は変わりません。2段目は、入力が Vo1 で、R1=6[kΩ]、Rf=15[kΩ] の反転増幅回路です。
Vo=−615×(−0.6)=1.5[V]手順3 全体の増幅度は、1段ごとの増幅度の積です。
Av=(−3)×(−2.5)=7.5答えは、Vo1=−0.6[V]、Vo=1.5[V]、増幅度は 7.5 です。検算として、7.5×0.2=1.5[V] で、Vo に一致します。負号が2回かかるので、全体では同相になります。
オペアンプで間違えやすい点
| 間違い | 正しくは | 理由 |
|---|
| − 端子の入力は同相 | 反転する | 出力は逆向きに変化 |
| 反転増幅の負号を落とす | −Rf/R1 | 出力は入力と逆相 |
| 非反転増幅も Rf/R1 | 1+Rf/R1 | Vi 自身が出力に含まれる |
| 仮想短絡で電流が流れる | 流れ込まない | 入力インピーダンスは無限大 |
| コンパレータでも仮想短絡 | 成り立たない | 負帰還がなく飽和する |
よくある質問
仮想短絡とは、何ですか?
2つの入力端子の電圧が、等しくなることです。導線でつないだように電圧が等しいのに、実際はつながっていないので、「仮想」といいます。電流は流れ込みません。出力から反転入力端子への負帰還がかかっていて、出力が飽和していないときに成り立ちます。
仮想接地は、なぜ 0 V になるのですか?
反転増幅回路では、非反転入力端子が接地されていて 0 V です。仮想短絡で、反転入力端子も同じ電圧になるので、0 V です。反転入力端子は、実際には接地につながっていません。つながっていれば電流が逃げてしまいますが、仮想接地では電流は流れ込みません。
反転増幅回路と非反転増幅回路は、どう使い分けますか?
出力の向きが違います。反転は逆相、非反転は同相です。非反転増幅回路は、増幅度が 1 以上で、入力インピーダンスが高いのが特徴です。反転増幅回路は、Rf<R1 にすると、増幅度が 1 より小さい、減衰の回路にもできます。
実際のオペアンプは、理想オペアンプと同じですか?
同じではありません。増幅度は有限で、入力端子にもわずかに電流が流れ、周波数が高くなると増幅度が下がります。ただし、負帰還をかけた回路では、理想として計算してよい場合がほとんどです。電験三種の問題では、「理想」とあれば、仮想短絡を使って解きます。
思い出してみよう
答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。
オペアンプの出力電圧は、2つの入力の電圧と、どんな関係がありますか。
Vo=A(V+−V−) です。増幅度 A は、とても大きい値です。
理想オペアンプの3つの性質は、何ですか。
増幅度は無限大、入力インピーダンスは無限大、出力インピーダンスは 0 です。
仮想短絡とは、何ですか。どんなときに成り立ちますか。
2つの入力端子の電圧が等しくなることで、V+=V− です。負帰還がかかっていて、出力が飽和していないときに成り立ちます。入力端子に電流は流れ込みません。
反転増幅回路の電圧増幅度と、仮想接地は何ですか。
増幅度は −Rf/R1 で、出力は逆相です。反転入力端子は、接地していないのに 0 V になり、これを仮想接地といいます。
非反転増幅回路とボルテージフォロワの電圧増幅度は、何ですか。
非反転増幅回路は 1+Rf/R1 で、同相です。ボルテージフォロワは 1 で、前後の回路を切り離すバッファに使います。
加算回路と差動増幅回路の出力電圧は、何ですか。
加算回路は −Rf(V1/R1+V2/R2)、差動増幅回路は (Rf/R1)(V2−V1) です。
まとめ
- オペアンプは、2つの入力(−、+)と1つの出力をもつ増幅器で、Vo=A(V+−V−)。理想オペアンプは、増幅度と入力インピーダンスが無限大、出力インピーダンスが 0
- 2つの約束で回路を解く。負帰還がかかっていれば V+=V−(仮想短絡)、入力端子には電流が流れ込まない
- 反転増幅回路は −Rf/R1(逆相)、非反転増幅回路は 1+Rf/R1(同相)、ボルテージフォロワは 1
- 加算回路は −Rf(V1/R1+V2/R2)、差動増幅回路は (Rf/R1)(V2−V1)、積分回路は −(1/CR)∫Vidt。帰還のないコンパレータには、仮想短絡は使えない
オペアンプの中身は、トランジスタを組み合わせた増幅回路です。トランジスタの働きと動作点は、トランジスタに戻って確かめられます。