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理論電気理論 / 直流回路12分で読めます

電池の内部抵抗と端子電圧の求め方|起電力・短絡電流・最大電力の定理

電験三種の電池の内部抵抗を図解で整理します。起電力と端子電圧の違い、V=E−rI、短絡電流、内部抵抗の求め方、電池の直列・並列、最大電力の定理(R=r)を、例題と写真で順に確認できます。

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黒い懐中電灯と、その手前に並べた単3形の乾電池2本を、木の机の上で斜め上から写した写真
この記事の目次
  1. 電池の内部抵抗とは
  2. 端子電圧と電流の関係
  3. 内部抵抗の求め方
  4. 内部抵抗の例題
  5. 電池の直列・並列接続
  6. 最大電力の定理(R = r のとき)
  7. よくある質問
  8. 起電力と端子電圧は、何が違う?
  9. 問題に「内部抵抗は無視できる」とあるときは、どう計算する?
  10. 電池を並列にすると、電圧は上がる?
  11. 最大電力のときの効率は 50% なのに、その条件で使うの?
  12. まとめ
図解でわかる 電験三種 理論 1 直列回路 の表紙この単元を1冊で読む図解でわかる 電験三種 理論 1
直列回路
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前の記事のオームの法則と直列回路では、電池の電圧は電流によらず一定として計算しました。ところが実際の電池は、電流を流すほど端子の電圧が下がります。

その原因が、電池の中にある内部抵抗です。電池を「理想の電源と内部抵抗 rr の直列」と見れば、端子電圧は V=E−rIV = E - rI で求まり、負荷の電力が最大になる条件(R=rR = r)も同じ考え方で出てきます。この記事では、内部抵抗の意味、端子電圧と短絡電流、内部抵抗の求め方、電池の直列・並列、最大電力の定理までを、例題で手を動かしながら順に確認します。

電池の内部抵抗の全体像
  • 電池の内部抵抗とは
    • 電池は、起電力 E の理想電源と内部抵抗 r の直列で表す
  • 端子電圧と電流の関係
    • V = E − rI。電流が増えるほど端子電圧は下がる
    • 端子を直接つなぐと、短絡電流 E ÷ r が流れる
  • 内部抵抗の求め方と例題
    • 負荷を 2 通りにして連立する。開放電圧と負荷時の電圧からも求まる
  • 電池の直列・並列接続
    • 直列は E も r も足す。同じ電池 n 個の並列は E そのまま、r は 1/n
  • 最大電力の定理
    • R = r のとき負荷の電力が最大。そのときの効率は 50%

電池の内部抵抗とは

電池は回路に電圧を加え続ける部品ですが、電池そのものにも電気の流れにくさがあります。これが内部抵抗です。電池の中の材料や電解液は電流を完全には通さないので、電流が流れると、電池の内側でも電圧が下がります。

そこで回路図では、電池を「起電力 EE の理想の電源」と「内部抵抗 rr」の直列で描きます。図1の破線の枠が、実際の電池 1 個です。

実際の電池 E 起電力 r 内部抵抗 R 負荷 V I E:起電力 r:内部抵抗 V:端子電圧 V = E − r I
図1 実際の電池は、起電力 E と内部抵抗 r の直列で表す。負荷 R をつなぐと電流 I が流れ、端子電圧 V は E より下がる

起電力 EE は、電流が流れていないときの端子の電圧(開放電圧)です。電流 II が流れると、内部抵抗の中で rIrI だけ電圧が下がり、端子から取り出せる電圧(端子電圧)VV は EE より小さくなります。

身近な例が懐中電灯です。電池を入れた懐中電灯は、電池(電源と内部抵抗)に、光る部分(負荷)をつないだ回路になっています。

黒い懐中電灯の後ろのキャップを外し、白い外装の単3形乾電池が2本、半分ほど引き出されている写真
  1. ヘッド 光る部分。電池から見た負荷
  2. 本体 電池を入れる筒
  3. 乾電池 内部抵抗 r を持つ電源
  4. キャップ 外した後ろのふた
図2 懐中電灯と乾電池。電池の1個ごとに、内部抵抗 r が直列に入っていると考える(写真はイメージ)

端子電圧と電流の関係

内部抵抗 rr の中でも電流 II は流れるので、端子電圧 VV は、起電力から内部抵抗の電圧降下 rIrI を引いたものになります。

V=E−rIV = E - rI

電流が増える(負荷が重くなる)ほど VV は下がり、電流が 0 のときは V=EV = E です。負荷 RR をつなぐと、電流は EE と合成抵抗 R+rR + r から決まります。

I=ER+rV=RI=RR+rE\begin{aligned} I &= \frac{E}{R + r} \\ V &= RI = \frac{R}{R + r}E \end{aligned}

V=RIV = RI は負荷の両端の電圧で、これは V=E−rIV = E - rI と同じ値になります。内部抵抗 rr が負荷 RR に比べて小さいほど、VV は EE に近くなります。

V=E−rIV = E - rI を、縦軸を VV、横軸を II のグラフにすると、右下がりの直線になります(図3)。

V I E 起電力 I = 0 のとき V = E E/r 短絡電流 Is V I 傾き = −r (下がり方が内部抵抗)
図3 端子電圧 V と電流 I の関係。縦軸の切片が起電力 E、横軸の切片が短絡電流 E/r、直線の傾きの大きさが内部抵抗 r

この直線から、3 つのことが読み取れます。

  • 縦軸との交点(I=0I = 0)の電圧が、起電力 EE
  • 横軸との交点(V=0V = 0)の電流が、短絡電流 Is=E/rI_s = E/r
  • 直線の傾きの大きさが、内部抵抗 rr

短絡電流は、電池の端子を抵抗 0 の導線で直接つないだ(R=0R = 0)ときに流れる電流です。つなぎ方ごとの電流と端子電圧を、表にまとめます。

状態電流 II端子電圧 VV
開放(負荷なし)0EE
負荷 RR をつなぐE/(R+r)E/(R + r)E−rIE - rI
短絡(R=0R = 0)E/rE/r0

なお、内部抵抗は、いつも同じ値とは限りません。電池は寒いところや使い込んだものほど、内部抵抗が大きくなる傾向があります。冬の朝に車のエンジンがかかりにくいのも、バッテリーの内部抵抗が大きくなり、大きな電流を流すと端子電圧が下がるのが一因とされています。電験三種の計算問題では、断りがなければ rr は一定の値として扱います。電池の中で起きる化学反応(鉛蓄電池の充電と放電など)は、電気分解と電池の計算で扱っています。

霜で白く覆われた白い乗用車が、朝の住宅街の駐車場に、斜め前から写っている写真
図4 霜の降りた寒い朝の乗用車。低温では電池の内部抵抗が大きくなる傾向がある(写真はイメージ)

内部抵抗の求め方

内部抵抗は、電池の端子の電圧と電流を測って求めます。電池をテスターで直接測っても、内部抵抗は分かりません。電流が流れていない状態では、内部抵抗の電圧降下が 0 だからです。負荷をつないで電流を流し、そのときの電圧との差から求めます。

方法は 2 つあります。

方法 1 開放電圧と、負荷をつないだときの値から求める

負荷をつながずに電圧計で測った値 V0V_0 が、起電力 EE です。電圧計の内部抵抗は電池の内部抵抗よりずっと大きいので、ほとんど電流は流れません。次に負荷 RR をつなぎ、端子電圧 VV と電流 II を測ります。V=E−rIV = E - rI を変形すると、rr が求まります。

r=V0−VIr = \frac{V_0 - V}{I}

方法 2 負荷を 2 通りにして連立する

起電力 EE が分からないときは、負荷を取り替えて、V1V_1、I1I_1 と V2V_2、I2I_2 の 2 組を測ります。V=E−rIV = E - rI を 2 つ立て、引き算すると、EE が消えます。

V1=E−rI1V2=E−rI2\begin{aligned} V_1 &= E - rI_1 \\ V_2 &= E - rI_2 \end{aligned} r=V1−V2I2−I1r = \frac{V_1 - V_2}{I_2 - I_1}

rr が求まったら、E=V1+rI1E = V_1 + rI_1 に入れて EE を求めます。

負荷なし(開放) E r 電池 V 負荷 R をつなぐ E r 電池 V R I V0 = E V = E − r I r = (V0 − V) ÷ I
図5 内部抵抗の測り方。負荷なしの電圧 V0(=E)と、負荷 R をつないだときの電圧 V・電流 I から r を求める(丸の V は電圧計)
木の机の上の乾電池1本の両端に、手で持った黒と赤のテスター棒の先を当てている写真。右上にテスターの本体が少し写っている
  1. 黒の棒 電池の一方の端に当てる
  2. 赤の棒 +側の端に当てる
  3. 乾電池 測られる電池
  4. テスター 電圧を読む計器
図6 乾電池の両端にテスター棒を当てる。電流を流さずに測った電圧が、起電力 E にあたる(写真はイメージ)

内部抵抗の例題

解答と解説を見る

まず、オームの法則で電流を求めます。

I1=2.11.4=1.5 [A]I2=2.75.4=0.5 [A]\begin{aligned} I_1 &= \frac{2.1}{1.4} = 1.5\,\mathrm{[A]} \\ I_2 &= \frac{2.7}{5.4} = 0.5\,\mathrm{[A]} \end{aligned}

V=E−rIV = E - rI に代入して、連立します。

2.1=E−1.5 r2.7=E−0.5 r\begin{aligned} 2.1 &= E - 1.5\,r \\ 2.7 &= E - 0.5\,r \end{aligned}

下の式から上の式を引くと、EE が消えます。

0.6=1.0 r0.6 = 1.0\,rr=0.6 Ωr = 0.6\,\Omega

下の式に戻して、EE を求めます。

E=2.7+0.5×0.6=3.0 [V]\begin{aligned} E &= 2.7 + 0.5 \times 0.6 \\ &= 3.0\,\mathrm{[V]} \end{aligned}

検算します。R1R_1 のとき I=3.0/(1.4+0.6)=1.5 [A]I = 3.0/(1.4 + 0.6) = 1.5\,\mathrm{[A]}、R2R_2 のとき I=3.0/(5.4+0.6)=0.5 [A]I = 3.0/(5.4 + 0.6) = 0.5\,\mathrm{[A]} で、測った値と一致します。

つぎは、グラフから読み取る問題です。

1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0 端子電圧 V [V] 電流 I [A]
図7 ある電池の端子電圧 V と電流 I の関係(例題2)
解答と解説を見る

(1) 電流が 0 のときの電圧が起電力です。E=4.5 [V]E = 4.5\,\mathrm{[V]} です。

(2) 直線の傾きの大きさが内部抵抗です。

r=4.5−3.03−0=0.5 Ω\begin{aligned} r &= \frac{4.5 - 3.0}{3 - 0} \\ &= 0.5\,\Omega \end{aligned}

(3) 端子電圧が 0 になる電流が、短絡電流です。

Is=Er=4.50.5=9 [A]\begin{aligned} I_s &= \frac{E}{r} \\ &= \frac{4.5}{0.5} = 9\,\mathrm{[A]} \end{aligned}

グラフの横軸との交点(9)と一致します。

(4) V=E−rIV = E - rI に代入します。

V=4.5−0.5×2=3.5 [V]\begin{aligned} V &= 4.5 - 0.5 \times 2 \\ &= 3.5\,\mathrm{[V]} \end{aligned}

電池の直列・並列接続

電池は、1 個で足りないとき、直列や並列につないで使います。このとき、全体を 1 個の電池(起電力と内部抵抗)に置き換えて考えます。

直列接続は、起電力も内部抵抗も足し算です。電池 1(E1E_1、r1r_1)と電池 2(E2E_2、r2r_2)を同じ向きに直列につなぐと、次のようになります(図8)。

E=E1+E2r=r1+r2\begin{aligned} E &= E_1 + E_2 \\ r &= r_1 + r_2 \end{aligned}
E1 r1 電池 1 E2 r2 電池 2 R I E = E1 + E2  r = r1 + r2 I = (E1 + E2) ÷ (R + r1 + r2)
図8 電池の直列接続。起電力 E も内部抵抗 r も、そのまま足し算になる

負荷 RR の電流は、I=E/(R+r)I = E/(R + r) に、この EE と rr を入れて求めます。同じ電池 nn 個を直列にすると、起電力は nEnE、内部抵抗は nrnr です。電池の向きを逆にしてつなぐと、その電池の起電力は引き算になります。

並列接続では、同じ電池 nn 個を並列にすると、起電力は EE のまま変わりません。内部抵抗だけが、並列の合成抵抗(並列回路の考え方)で r/nr/n になります(図9)。

r E r E R 同じ電池 n 個を並列 起電力 E のまま 内部抵抗 r ÷ n 電流は分け合う I = E ÷ (R + r/n)
図9 同じ電池 n 個の並列接続。起電力は E のまま変わらず、内部抵抗は r ÷ n になる

並列は電圧を上げる接続ではなく、電流を電池の数で分け合う接続です。1 個あたりの負担が I/nI/n に減るので、電池が長持ちします。接続ごとの値を表にまとめます。

接続(同じ電池 nn 個)起電力内部抵抗
直列nEnEnrnr
並列EEr/nr/n

起電力が違う電池を並列につなぐと、電池の間に循環電流が流れます。その場合の計算は、ミルマンの定理で一度に解けます。

黒いプラスチックの電池ケースに、銀色の円筒形の電池が4本並んで入り、赤と黒の細いリード線が右上へ出ている写真
  1. 乾電池 4本が並ぶ
  2. ケース 黒い樹脂の電池ケース
  3. リード線 赤と黒。回路につなぐ
図10 乾電池を4本入れる電池ケース。電池を直列につなぐ使い方が多い(写真はイメージ)
解答と解説を見る

直列なので、起電力と内部抵抗を足します。

E=1.5+1.2=2.7 [V]r=0.3+0.2=0.5 Ω\begin{aligned} E &= 1.5 + 1.2 = 2.7\,\mathrm{[V]} \\ r &= 0.3 + 0.2 = 0.5\,\Omega \end{aligned}

電流と負荷の電圧は、次のとおりです。

I=2.74.5+0.5=0.54 [A]V=4.5×0.54=2.43 [V]\begin{aligned} I &= \frac{2.7}{4.5 + 0.5} \\ &= 0.54\,\mathrm{[A]} \\ V &= 4.5 \times 0.54 \\ &= 2.43\,\mathrm{[V]} \end{aligned}

各電池の端子電圧は、V=E−rIV = E - rI で求めます。

V1=1.5−0.3×0.54=1.338 [V]V2=1.2−0.2×0.54=1.092 [V]\begin{aligned} V_1 &= 1.5 - 0.3 \times 0.54 \\ &= 1.338\,\mathrm{[V]} \\ V_2 &= 1.2 - 0.2 \times 0.54 \\ &= 1.092\,\mathrm{[V]} \end{aligned}

検算します。V1+V2=1.338+1.092=2.43 [V]V_1 + V_2 = 1.338 + 1.092 = 2.43\,\mathrm{[V]} で、負荷の電圧と一致します。

最大電力の定理(R = r のとき)

電池に負荷 RR をつなぐとき、RR で消費される電力 PP は、RR の値によって変わります。RR が小さいと電流は大きいのですが、負荷の電圧が小さく、RR が大きいと電圧は高いのですが電流が小さくなります。そのため、途中のどこかで PP は最大になります。

負荷の電力は、P=RI2P = RI^2 に I=E/(R+r)I = E/(R + r) を入れて、次のように表せます。

P=RI2=E2R(R+r)2=E2R+2r+r2R\begin{aligned} P &= RI^2 = \frac{E^2 R}{(R + r)^2} \\ &= \frac{E^2}{R + 2r + \dfrac{r^2}{R}} \end{aligned}

分子と分母を RR で割って、分母を R+2r+r2/RR + 2r + r^2/R の形にしました。PP が最大になるのは、この分母が最小のときです。

分母の RR と r2/Rr^2/R の積は r2r^2 で、一定です。積が一定の 2 つの正の数の和は、2 つが等しいとき(相加平均と相乗平均の関係)最小になるので、R=r2/RR = r^2/R より R=rR = r のときです。

R+r2R≥2rR + \frac{r^2}{R} \geq 2r

このとき分母は 4r4r になり、最大電力は次のとおりです。

Pmax⁡=E24rP_{\max} = \frac{E^2}{4r}

図11は、PP と RR の関係です。R=rR = r で山の頂点になります。

P R E2/4r R = r R = r のとき P は最大
図11 負荷の電力 P と負荷 R の関係。R = r のとき P は最大 E²/4r になる

電源が出す電力は EIEI、負荷が使う電力は RI2RI^2 なので、効率 η\eta は次のようになります。

η=RI2EI=RIE=RR+r\begin{aligned} \eta &= \frac{RI^2}{EI} = \frac{RI}{E} \\ &= \frac{R}{R + r} \end{aligned}

R=rR = r のとき、η=1/2\eta = 1/2、つまり 50% で、電源の出す電力の半分は内部抵抗の中で熱になります。RR と rr の比を変えて、電力と効率を比べます。電力は、R=rR = r のときの値を 1 としました。

負荷 RR電力 PP効率 η\eta
r/2r/20.8933%
rr1.00(最大)50%
2r2r0.8967%
4r4r0.6480%
9r9r0.3690%

RR を大きくするほど効率はよくなりますが、電力は R=rR = r を過ぎると減っていきます。

ここまでは電池を例にしましたが、回路がもっと複雑でも、負荷をつなぐ 2 つの端子から見た回路を、起電力と内部抵抗にあたる電圧源と抵抗にまとめれば、同じ条件になります。この置き換えを行うのが、テブナンの定理です。そのため、負荷の電力が最大になる条件は、どの回路でも「負荷抵抗が、端子から見た内部の抵抗に等しいとき」です。

解答と解説を見る

(1) R=r=5 ΩR = r = 5\,\Omega のときです。電流は次のとおりです。

I=205+5=2 [A]I = \frac{20}{5 + 5} = 2\,\mathrm{[A]}

最大電力は、次のとおりです。

Pmax⁡=RI2=5×22=20 [W]\begin{aligned} P_{\max} &= RI^2 \\ &= 5 \times 2^2 = 20\,\mathrm{[W]} \end{aligned}

公式 E2/(4r)=400/20=20 [W]E^2/(4r) = 400/20 = 20\,\mathrm{[W]} と一致します。

(2) 電源が出す電力は EI=20×2=40 [W]EI = 20 \times 2 = 40\,\mathrm{[W]} です。

η=2040=0.5\eta = \frac{20}{40} = 0.5

効率は 50% です。

(3) R=20 ΩR = 20\,\Omega のとき、次のようになります。

I=2020+5=0.8 [A]P=20×0.82=12.8 [W]η=2025=0.8\begin{aligned} I &= \frac{20}{20 + 5} \\ &= 0.8\,\mathrm{[A]} \\ P &= 20 \times 0.8^2 \\ &= 12.8\,\mathrm{[W]} \\ \eta &= \frac{20}{25} \\ &= 0.8 \end{aligned}

電力は最大の 20 [W]20\,\mathrm{[W]} より小さくなりますが、効率は 80% に上がります。

よくある質問

起電力と端子電圧は、何が違う?

起電力 EE は、電池が本来もっている電圧で、電流が流れていないときの端子の電圧に等しくなります。端子電圧 VV は、電流が流れているときに、実際に端子から取り出せる電圧で、V=E−rIV = E - rI です。内部抵抗の中で電圧が rIrI だけ下がるので、電流が流れている間は VV のほうが小さくなります。

問題に「内部抵抗は無視できる」とあるときは、どう計算する?

r=0r = 0 として扱います。このとき V=EV = E で、電流が変わっても端子電圧は一定です。理想の電池として、オームの法則や直列・並列の計算だけで解けます。

電池を並列にすると、電圧は上がる?

上がりません。同じ電池を並列にしても、起電力は 1 個のときと同じ EE のままです。変わるのは、内部抵抗が r/nr/n になり、電流を多く取り出せるようになる点です。電圧を上げたいときは、直列にします。

最大電力のときの効率は 50% なのに、その条件で使うの?

目的によります。小さな電力を取り出す信号の回路のように、できるだけ大きな電力を取り出したい場面では、R=rR = r に合わせます。一方、電力を送る場面のように、電源の中で失う電力を減らしたいときは、効率を優先して、RR を rr よりずっと大きくします。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

電池を回路図で描くとき、どう表しますか。

起電力 EE の理想の電源と、内部抵抗 rr の直列で表します。

端子電圧を表す式は? 電流が 0 のときの値は?

V=E−rIV = E - rI です。電流が 0 のとき V=EV = E です。

V-I 直線の、縦軸の切片、横軸の切片、傾きの大きさは?

縦軸の切片が起電力 EE、横軸の切片が短絡電流 E/rE/r、傾きの大きさが内部抵抗 rr です。

開放電圧 V0V_0 と、負荷をつないだときの VV、II から、内部抵抗を求める式は?

r=(V0−V)/Ir = (V_0 - V)/I です。

電池を直列、同じ電池 nn 個の並列につなぐと、起電力と内部抵抗は?

直列は EE も rr も足し算(nEnE、nrnr)、並列は EE のままで、rr は r/nr/n です。

負荷の電力が最大になる条件、最大電力、そのときの効率は?

R=rR = r のときで、最大電力は E2/(4r)E^2/(4r)、効率は 50% です。

まとめ

  • 電池は、起電力 EE の理想電源と内部抵抗 rr の直列で表す。電流が流れると、端子電圧は V=E−rIV = E - rI に下がる
  • V-I 直線では、縦軸の切片が EE、横軸の切片が短絡電流 E/rE/r、傾きの大きさが rr
  • 内部抵抗は、負荷を 2 通りにして連立するか、r=(V0−V)/Ir = (V_0 - V)/I で求める
  • 直列は EE も rr も足し算。同じ電池 nn 個の並列は、EE はそのままで rr が r/nr/n
  • 負荷の電力は R=rR = r のとき最大(E2/(4r)E^2/(4r))で、そのときの効率は 50%。効率は η=R/(R+r)\eta = R/(R + r)

電圧一定の電池の回路で迷ったらオームの法則と直列回路を、複雑な回路を電源と抵抗 1 個ずつにまとめる方法はテブナンの定理を、見直しましょう。

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デンケンラボ編集部

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