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理論電気理論 / 直流回路13分で読めます

オームの法則と直列回路を図解|合成抵抗と分圧の公式を例題で解く

電験三種の理論で最初に学ぶオームの法則と直列回路を図解で整理します。合成抵抗、電流が共通になる理由、分圧の公式、解き方の4手順を、電圧計の写真と三つの例題と解答つきで確認できます。

2026年10月14日に更新

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直列につながった三つの抵抗と電池ボックスをブレッドボード上に並べた写真
この記事の目次
  1. オームの法則とは
  2. オームの法則の公式を覚える三角形
  3. 単位の換算は先にそろえる
  4. 直列回路の特徴(電流は共通、電圧は分かれる)
  5. なぜ電流はどこでも同じなのか
  6. 電圧は「消費」されて分かれる
  7. 実際に電圧を測ってみる
  8. 直列回路は一か所が切れると全体が止まる
  9. 合成抵抗の求め方
  10. 合成抵抗の式を導く
  11. 分圧の公式の使い方
  12. 分圧の公式を導く
  13. 分圧が使われる場面
  14. 直列回路の解き方と例題
  15. 手順を使って解く
  16. 電流が熱になる身近な例
  17. 試験で間違えやすいポイント
  18. よくある質問
  19. 直列回路で電流がどこでも同じになるのはなぜですか。
  20. 直列回路の分圧と並列回路の分流は、何が違いますか。
  21. 直列回路の抵抗を増やすと、電流はどうなりますか。
  22. まとめ
図解でわかる 電験三種 理論 1 直列回路 の表紙この単元を1冊で読む図解でわかる 電験三種 理論 1
直列回路
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オームの法則は「電流は電圧に比例し、抵抗に反比例する」という関係で、式で書くと V=RIV = RI です。直列回路では、これに「電流はどこでも同じ」「合成抵抗は足し算」「電圧は抵抗の比に分かれる」の三つを重ねるだけで、電験三種「理論」の直流回路の大半が解けます。この記事では、図を使いながらこの流れを最初から順に確認します。

オームの法則と直列回路の全体像
  • オームの法則とは
    • 電圧・電流・抵抗の関係は V=RIV = RI
    • 求めたい量は三角形で変形できる
  • 直列回路の特徴
    • 電流はどこでも共通
    • 電圧は抵抗ごとに分かれ、合計が電源電圧
  • 合成抵抗の求め方
    • 直列は足し算
    • 合成値はどの1本よりも大きくなる
  • 分圧の公式
    • 電圧は抵抗の比に分かれる
    • 分子は「自分の抵抗」
  • 直列回路の解き方と例題
    • 合成抵抗、電流、各電圧、検算の4手順
    • 単位換算と電力のひっかけ

オームの法則とは

電気理論は、直流回路、静電気、電磁気、交流回路、三相交流、過渡現象の六つの単元に分けて学びます。この記事で扱うのは、その最初にあたる直流回路の基本です。

電気理論の単元 直流回路 この記事の単元 静電気 電磁気 交流回路 三相交流 過渡現象
図1 電気理論の単元の並びと、この記事の位置(直流回路)

回路の計算で登場する量は、電圧、電流、抵抗の三つです。まずこの三つが何を表すのかを、水の流れにたとえて整理します。

量記号と単位水の流れでたとえると
電圧VV、EE [V](ボルト)水を押し出す水圧
電流II [A](アンペア)管を流れる水の量
抵抗RR [Ω](オーム)管の細さ(水の流れにくさ)

水圧が高いほど水はたくさん流れ、管が細いほど水は流れにくくなります。電気も同じで、電圧を大きくすると電流は増え、抵抗を大きくすると電流は減ります。これを式にしたものがオームの法則です。

+ 電流 I [A] 電源電圧 E [V] 抵抗 R [Ω] V = R × I V は抵抗の両端の電圧
図2 オームの法則の回路。電源電圧 E を抵抗 R に加えると、電流 I が流れる

図2のように、電源電圧 EE を抵抗 RR に加えると、電流 II が流れます。このとき抵抗の両端の電圧 VV は、次の式で表されます。

V=RIV = RI

オームの法則の公式を覚える三角形

3つの式を別々に暗記する必要はありません。図3のように、電圧 VV を上に、抵抗 RR と電流 II を下に置いて、求めたい量を指で隠します。隠していない残りの形が、そのまま式になります。VV を隠せば R×IR \times I(掛け算)、RR を隠せば V÷IV \div I(割り算)です。

V 電圧 [V] R 抵抗 [Ω] I 電流 [A] 電圧 V を求める V = R × I 電流 I を求める I = V ÷ R 抵抗 R を求める R = V ÷ I
図3 オームの法則の覚え方。求めたい量を隠すと、残りの形が式になる

電験三種では、電源の電圧を EE、抵抗にかかる電圧を VV と書き分けることが多くあります。ただし、問題によっては区別せずに VV だけを使うこともあります。記号に惑わされず、「どの二点の間の電圧か」を読み取る習慣をつけてください。

単位の換算は先にそろえる

試験では mA\mathrm{mA} や kΩ\mathrm{k\Omega} が頻繁に出てきます。計算の前に基本単位の A\mathrm{A} と Ω\Omega に直しておくと、桁のミスを防げます。

表記読み方基本単位に直すと
1 mA1\,\mathrm{mA}ミリアンペア10−3 A=0.001 A10^{-3}\,\mathrm{A} = 0.001\,\mathrm{A}
1 kΩ1\,\mathrm{k\Omega}キロオーム103 Ω=1000 Ω10^{3}\,\Omega = 1000\,\Omega
1 MΩ1\,\mathrm{M\Omega}メガオーム106 Ω10^{6}\,\Omega

直列回路の特徴(電流は共通、電圧は分かれる)

抵抗を一本の道にして順番につないだ回路が直列回路です。電流の通り道が途中で枝分かれしないため、電流の流れ方がとても単純になります。図4に、電流と電圧の関係をまとめました。

+ R1 R2 E I I I I V1 V2 E = V1 + V2 I = I1 = I2 青: 電流 緑: 電圧
図4 直列回路の電流と電圧。電流(青)はどこでも共通、電圧(緑)は抵抗ごとに分かれる

直列回路には、次の二つの性質があります。

  • 電流は、どこでも同じ大きさになる(I=I1=I2I = I_1 = I_2)
  • 電圧は、抵抗ごとに分かれ、その合計が電源電圧に等しくなる(E=V1+V2E = V_1 + V_2)

なぜ電流はどこでも同じなのか

電流は、電気をもった粒(電荷)の流れです。電荷は回路の途中で増えたり減ったり、たまったりしません。一本道を流れる水が、管の途中で増えも減りもしないのと同じです。だから一本道の直列回路では、どの断面を通る電流も等しくなります。

電球を一本の線に順番につないだ形が、直列つなぎのイメージです。どの電球にも、同じ大きさの電流が流れます。

一本の細い電線に小さな電球が順番に並び、端の電池ボックスにつながって点灯しているライトの写真
  1. 電球 一本の道に順番に並ぶ。流れる電流はどの電球でも同じ
  2. 電線 電流の通り道は一本だけで、途中で枝分かれしない
  3. 電池 電源の電圧 E を加える。電流はここから出て、一周して戻る
図5 電球を一本の線に順番につなぐ直列つなぎのイメージ(写真はイメージ)

電圧は「消費」されて分かれる

電源が回路に与えた電圧は、抵抗を通るたびに「使われて」下がっていきます。一周して電源に戻ったとき、使われた電圧の合計は、電源が与えた電圧とちょうど等しくなります。これがキルヒホッフの電圧則の考え方で、直列回路では次の式になります。

E=V1+V2E = V_1 + V_2

実際に電圧を測ってみる

電圧は、実際の回路ではテスターなどの電圧計で測ります。図6は、ブレッドボード上の抵抗の両端の電圧を測っているところです。

ブレッドボード上の抵抗の両端にテスターの測定棒を当てて、電圧を測っている様子の写真
図6 電圧計(テスター)で抵抗の両端の電圧を測る(写真はイメージ)

測り方には決まりがあります。電圧計は、測りたい抵抗に並列に当てます。逆に電流計は、回路を一度切って直列に入れます。直列回路の問題では、電圧計は抵抗の両端に、電流計は回路の途中に置いてあると考えると、図が読みやすくなります。

電流計を直列に入れた回路が、次の写真です。電池、抵抗、LED、電流計が一つの輪になっていて、電流の通り道は一本だけです。

電池ボックス、ブレッドボード上の抵抗とLED、テスターが一つの輪になるようにつながれた直列回路の写真
  1. 電池 電源。回路に電圧 E を加える
  2. 抵抗とLED 直列につながり、同じ電流が流れる
  3. 電流計 回路の途中に直列に入れ、電流 I を読む
  4. 導線 輪が切れると電流は流れず、全体が止まる
図7 テスターを電流計として直列に入れた回路(写真はイメージ)

直列回路は一か所が切れると全体が止まる

直列回路は電流の通り道が一本だけです。どこか一か所が切れると、回路全体に電流が流れなくなります。かつて、直列につないだ飾り電球が一つ切れると全部消えるものがあったのは、このためです。反対に、家庭の配線がこの形になっていないことが、次の記事で扱う並列回路の理由につながります。

合成抵抗の求め方

直列につながった複数の抵抗は、同じ働きをする一つの抵抗(合成抵抗)に置き換えられます。図8のように、直列の合成抵抗は単純な足し算です。

R1 R2 R3 足して一つにまとめる R = R1 + R2 + R3 例: 10 Ω、20 Ω、30 Ω を直列にすると 10 Ω 20 Ω 30 Ω 合計 60 Ω(どの1本よりも大きい)
図8 直列の合成抵抗。つないだ抵抗はそのまま足し算で一つにまとまる

合成抵抗の式を導く

二つの抵抗 R1R_1、R2R_2 の直列で確かめます。電流は共通なので II とおくと、各抵抗の電圧は V1=R1IV_1 = R_1 I、V2=R2IV_2 = R_2 I です。電源電圧はこの和に等しいので、

E=V1+V2=R1I+R2I=(R1+R2) IE = V_1 + V_2 = R_1 I + R_2 I = (R_1 + R_2)\,I

となります。これを E=RIE = RI と見比べると、合成抵抗は R=R1+R2R = R_1 + R_2 と分かります。抵抗が nn 本でも同じで、次のようになります。

R=R1+R2+R3+⋯+RnR = R_1 + R_2 + R_3 + \cdots + R_n

同じ値の抵抗を nn 本つなぐなら、R=nR1R = nR_1 と暗算で出せます。たとえば 15 Ω15\,\Omega を4本直列にすると 60 Ω60\,\Omega です。

分圧の公式の使い方

直列回路では、電源電圧が抵抗の大きさの比に分かれます。大きな抵抗ほど、大きな電圧を受けもちます。図9は、R1=2 kΩR_1 = 2\,\mathrm{k\Omega}、R2=6 kΩR_2 = 6\,\mathrm{k\Omega} に E=24 [V]E = 24\,\mathrm{[V]} を加えた例です。

抵抗の大きさ R1 = 2 kΩ R2 = 6 kΩ 同じ比で分かれる 電圧の大きさ V1 = 6 V V2 = 18 V 電源電圧 E = 24 V V2 = E × R2 ÷ (R1 + R2)
図9 分圧の考え方。電圧は抵抗の大きさの比にそのまま分かれる(E = 24 V、R1 = 2 kΩ、R2 = 6 kΩ)

抵抗の比 1:31:3 のまま電圧が分かれ、V1=6 [V]V_1 = 6\,\mathrm{[V]}、V2=18 [V]V_2 = 18\,\mathrm{[V]} になっています。

分圧は、実際の電子回路でもよく使われます。基板の上で抵抗を2本直列につなぎ、その真ん中から電圧を取り出す形が、次の写真です。

緑色の基板上で二本の抵抗が直列につながれ、中点から黄色い線で電圧を取り出している写真
  1. 上の抵抗 電源側の抵抗。電圧の一部を受けもつ
  2. 分圧点 2本の抵抗の接続点。ここの電圧が出力になる
  3. 下の抵抗 この抵抗の両端の電圧が出力電圧
  4. 出力線 分けた電圧を次の回路へ送る
  5. 黒い線 0 V 側につなぐ共通の線
図10 基板上の分圧回路。直列の2本の抵抗の中点から電圧を取り出す(写真はイメージ)

分圧の公式を導く

合成抵抗 R1+R2R_1 + R_2 を使うと、電流は I=E/(R1+R2)I = E/(R_1 + R_2) です。この電流がそれぞれの抵抗を流れるので、

V1=R1I=R1R1+R2 EV2=R2I=R2R1+R2 E\begin{aligned} V_1 &= R_1 I = \frac{R_1}{R_1 + R_2}\,E \\ V_2 &= R_2 I = \frac{R_2}{R_1 + R_2}\,E \end{aligned}

となります。これが分圧の公式です。

分圧が使われる場面

分圧は、電圧を下げて取り出す回路としてよく使われます。電圧計の測定範囲を広げるために直列に入れる抵抗(倍率器)も、同じ考え方です。大きな電圧を二つの抵抗で分け、その一部だけを計器に加えます。

直列回路の解き方と例題

ここまでの内容を、解く順番にまとめます。どの問題も、図11の4手順で進められます。

1 合成抵抗 R を求める R = R1 + R2 + R3 と足す 2 電流 I を求める I = E ÷ R(全体の電圧 ÷ 全体の抵抗) 3 各抵抗の電圧を求める V1 = R1 × I、V2 = R2 × I … 4 検算する V1 + V2 + V3 = E になるか確かめる
図11 直列回路の解き方。この順に進めれば、電圧も電流も迷わず出せる

手順を使って解く

解答と解説を見る

手順1: 合成抵抗は足し算で求めます。

R=10+20+30=60 [Ω]R = 10 + 20 + 30 = 60\,\mathrm{[\Omega]}

手順2: 電流はオームの法則から求めます。

I=ER=1260=0.2 [A]I = \frac{E}{R} = \frac{12}{60} = 0.2\,\mathrm{[A]}

手順3: 各抵抗の電圧は V=RIV = RI です。

V1=10×0.2=2 [V]V2=20×0.2=4 [V]V3=30×0.2=6 [V]\begin{aligned} V_1 &= 10 \times 0.2 = 2\,\mathrm{[V]} \\ V_2 &= 20 \times 0.2 = 4\,\mathrm{[V]} \\ V_3 &= 30 \times 0.2 = 6\,\mathrm{[V]} \end{aligned}

手順4: 検算します。2+4+6=12 [V]2 + 4 + 6 = 12\,\mathrm{[V]} で、電源電圧と一致します。

解答と解説を見る

まず単位を基本単位に直すと、R1=2000 ΩR_1 = 2000\,\Omega、R2=6000 ΩR_2 = 6000\,\Omega です。合成抵抗は 8000 Ω8000\,\Omega なので、電流は

I=248000=0.003 [A]=3 [mA]I = \frac{24}{8000} = 0.003\,\mathrm{[A]} = 3\,\mathrm{[mA]}

R2R_2 の電圧は

V2=R2I=6000×0.003=18 [V]V_2 = R_2 I = 6000 \times 0.003 = 18\,\mathrm{[V]}

分圧の公式を使うと、電流を求めずに V2=62+6×24=18 [V]V_2 = \dfrac{6}{2 + 6} \times 24 = 18\,\mathrm{[V]} と出せます。どちらも同じ結果です。kΩ\mathrm{k\Omega} のまま計算するなら、電流は mA\mathrm{mA} で出ることを覚えておくと便利です。

解答と解説を見る

全体の抵抗は R=E/I=30/2=15 [Ω]R = E/I = 30/2 = 15\,\mathrm{[\Omega]} です。直列なので R=R1+R2R = R_1 + R_2 より、

R1=15−5=10 [Ω]R_1 = 15 - 5 = 10\,\mathrm{[\Omega]}

消費電力は P=I2RP = I^2 R で求めます。

P1=22×10=40 [W]P2=22×5=20 [W]\begin{aligned} P_1 &= 2^2 \times 10 = 40\,\mathrm{[W]} \\ P_2 &= 2^2 \times 5 = 20\,\mathrm{[W]} \end{aligned}

合計は 60 [W]60\,\mathrm{[W]} で、電源が供給する電力 EI=30×2=60 [W]EI = 30 \times 2 = 60\,\mathrm{[W]} と一致します。直列回路では電流が共通なので、消費電力は抵抗の大きさに比例します。

電流が熱になる身近な例

例題3のとおり、抵抗では電力 P=I2RP = I^2 R が消費されます。この電力は熱になって現れます。トースターの中で赤く光る電熱線は、電流が流れて熱を出す抵抗の身近な例です。

トースターの投入口の中で、電熱線がオレンジ色に光っている写真。奥にコンセントにつながる黒い電源コードがある
  1. 電熱線 電流が流れる抵抗。消費された電力が熱になって赤く光る
  2. コンセント 電源の電圧 E をここから加える
  3. 電源コード 電源から電熱線へ、電流の通り道をつくる
  4. レバー 押し下げると回路がつながり、電流が流れ始める
図12 トースターの電熱線。電流が流れて電力が熱に変わる(写真はイメージ)

試験で間違えやすいポイント

  • 単位の取り違え: kΩ\mathrm{k\Omega} と mA\mathrm{mA} を混ぜて計算すると、桁が1000倍ずれます。式に入れる前に基本単位へ直す
  • 電流と電圧の混同: 直列では電流が同じ、並列では電圧が同じ。どちらが共通かを最初に決める
  • 電力の式の選び方: 直列は電流が共通なので P=I2RP = I^2 R、並列は電圧が共通なので P=V2/RP = V^2 / R が使いやすい
  • 検算の習慣: V1+V2+⋯=EV_1 + V_2 + \cdots = E が合うかを必ず確認する。合わなければ合成抵抗の足し間違いが多い

よくある質問

直列回路で電流がどこでも同じになるのはなぜですか。

電流は電荷の流れで、電荷は回路の途中で増えたり減ったりしないからです。通り道が一本しかない直列回路では、どの場所でも同じ量の電荷が同じ時間に通過します。そのため、抵抗の大きさが違っても、流れる電流は同じ値になります。

直列回路の分圧と並列回路の分流は、何が違いますか。

分圧は電圧の分け方、分流は電流の分け方です。公式の形も逆で、分圧は分子が「自分の抵抗」、分流は分子が「相手の抵抗」になります。電圧は抵抗の大きい方に多く、電流は抵抗の小さい方に多く配分されると考えれば、取り違えを防げます。

直列回路の抵抗を増やすと、電流はどうなりますか。

合成抵抗が増えるので、電源電圧が一定なら電流は小さくなります。I=E/RI = E / R の分母が大きくなるためです。同時に、電源電圧は増えた抵抗にも分けられるので、もとの各抵抗が受けもつ電圧は小さくなります。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

オームの法則を式で表すと、どうなりますか?

V=RIV = RI です。電圧は電流に比例し、比例定数が抵抗 RR です。I=V/RI = V/R、R=V/IR = V/I にも変形できます。

直列回路で、どの抵抗にも共通な量と、分かれる量は何ですか?

共通なのは電流(I=I1=I2I = I_1 = I_2)です。分かれるのは電圧で、各抵抗の電圧の合計が電源電圧 EE になります。

直列の合成抵抗はどう求めますか。つないだ抵抗の1本と比べて大きいですか、小さいですか?

足し算で、R=R1+R2+⋯+RnR = R_1 + R_2 + \cdots + R_n です。どの1本よりも大きくなります。

分圧の公式 V1=R1R1+R2EV_1 = \dfrac{R_1}{R_1 + R_2}E で、分子に来るのはどの抵抗ですか?

自分の抵抗です。並列の分流は分子が相手側の抵抗なので、逆になります。

2 kΩ2\,\mathrm{k\Omega} と 6 kΩ6\,\mathrm{k\Omega} の直列に 24 [V]24\,\mathrm{[V]} を加えると、6 kΩ6\,\mathrm{k\Omega} の電圧はいくらですか?

抵抗の比が 1:31:3 なので、電圧も 1:31:3 に分かれ、18 [V]18\,\mathrm{[V]} です。公式なら 62+6×24=18 [V]\dfrac{6}{2+6} \times 24 = 18\,\mathrm{[V]} です。

電圧計と電流計は、回路にどうつなぎますか?

電圧計は測りたい抵抗に並列、電流計は回路の途中に直列につなぎます。逆につなぐと、電流計が壊れるおそれがあります。

まとめ

  • オームの法則は V=RIV = RI。電圧・電流・抵抗の三つのうち、二つが分かれば残りが求まる
  • 直列回路は電流が共通で、電圧が抵抗の比に分かれる
  • 直列の合成抵抗は足し算で、どの1本よりも大きくなる
  • 分圧は V1=R1R1+R2EV_1 = \dfrac{R_1}{R_1 + R_2}E。分子は自分の抵抗
  • 解く順番は、合成抵抗、電流、各電圧、検算の4手順

直列の次は、電流の通り道が枝分かれする並列回路です。並列回路の合成抵抗と分流の公式で、和分の積と分流の公式、直並列の混合回路の解き方に進みましょう。電流と電圧の考え方がそろったら、静電気の力を扱うクーロンの法則と電界の強さも、あわせて読むと理論科目の全体像がつかめます。抵抗と電源の回路が解けるようになったら、LED に直列につなぐ抵抗を求めるダイオードや、抵抗の分圧でベースの電位を決めるトランジスタの回路にも進めます。

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デンケンラボ編集部

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