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機械メカトロニクス / センサ12分で読めます

ロータリエンコーダの分解能|パルス数から角度・回転速度を求める方法を図解

電験三種の機械で扱う位置・速度のセンサを整理します。ロータリエンコーダの A・B・Z 相、パルス数から角度と回転速度を求める式、アブソリュート形とグレイコード、レゾルバ、近接センサまでを図解と例題で確かめます。

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白い産業用ロボットのアームが、先端のグリッパーを金属の円筒部品の上に構えている。腕には黒いケーブルが沿っている
この記事の目次
  1. ロータリエンコーダとは|位置と速度を測る理由
  2. インクリメンタル形の構造と A相・B相・Z相
  3. パルス数から回転角と回転速度を求める
  4. アブソリュート形エンコーダとグレイコード
  5. レゾルバ・タコジェネレータ・ポテンショメータ・差動変圧器
  6. 近接センサ・光電センサ・リミットスイッチ
  7. よくある質問
  8. インクリメンタル形とアブソリュート形は、何が違いますか。
  9. エンコーダの分解能は、何で決まりますか。
  10. A相とB相の2相が要るのは、なぜですか。
  11. レゾルバとエンコーダは、どう使い分けますか。
  12. まとめ
図解でわかる 電験三種 機械 1 直流機 の表紙機械を図解で読む図解でわかる 電験三種 機械 1
直流機
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モーターをぴたりと止めるには、軸が今どこにいるかを知る必要があります。その目の役目をするのがロータリエンコーダです。軸の回転をパルスの列に変えるので、パルスの数から回転角が、1秒あたりのパルス数から回転速度が求まります。この記事では、エンコーダの構造と A相・B相・Z相、パルス数から角度と速度を求める式、エンコーダの分解能、アブソリュート形とグレイコード、レゾルバや近接センサまでをまとめます。測った位置を使ってモーターを動かすしくみは、ステッピングモータとサーボモータの記事で扱います。

ロータリエンコーダと位置・速度センサの全体像
  • ロータリエンコーダ
    • 軸の回転をパルスに変える。数えて角度、周波数から回転速度
  • インクリメンタル形
    • A相・B相・Z相。A相がB相より先なら正転
  • アブソリュート形
    • 位置を符号で出す。分解能は 360° ÷ 2ⁿ。グレイコードを使う
  • そのほかのセンサ
    • レゾルバ・タコジェネレータ・ポテンショメータ・差動変圧器
  • 近接・光電・リミットスイッチ
    • 物体のある・なしを検出する

ロータリエンコーダとは|位置と速度を測る理由

モーターの軸がどれだけ回ったか、どれだけの速さで回っているかが分からなければ、位置決めも速度制御もできません。ロータリエンコーダは、軸の回転角をパルスや符号に変えて出力するセンサで、軸に取り付けて使います。

測った位置を目標と比べ、差がなくなるようにモーターを動かすのが位置決め制御です(図1)。エンコーダは、この「今の位置を戻す」経路を受け持ちます。考え方はフィードバック制御そのものです。速度を測って目標に合わせる直流電動機の速度制御でも、速度を測るセンサがここに入ります。

目標位置+-モーター負荷の軸回転を測るエンコーダ今の位置を戻す目標との差がなくなるまでモーターを動かす
図1 位置決め制御のブロック図。エンコーダが測った位置を、目標に戻して比べる

産業用ロボットの腕では、関節ごとにモーターと位置を測るセンサが入り、各軸が目標の角度に合わせて動きます(図2)。

白い産業用ロボットのアームが、先端のグリッパーを金属の円筒部品の上に構えている。腕には黒いケーブルが沿っている
  1. ハンド 部品をつかむ
  2. 手首の関節 向きを変える
  3. 腕の関節 腕を曲げる
  4. 根元の関節 腕全体を振る
図2 関節ごとにモーターと位置を測るセンサが入った産業用ロボット(写真はイメージ)

エンコーダは、出力のしかたで2つに分かれます。

種類出力位置の知り方
インクリメンタル形パルスの列パルスを数える
アブソリュート形位置を表す符号読んだ符号が位置

温度やひずみ、光などを測るセンサは、この記事では扱いません。回転と位置を測るセンサに絞ります。

インクリメンタル形の構造と A相・B相・Z相

インクリメンタル形は、円板・光源・受光素子でできています。円板には細い切れ込み(スリット)が等間隔に並び、軸と一緒に回ります(図3、図4)。

銀色の角形モーターの後ろに黒い円筒のカバーが付き、ケーブルが出ている。前側の軸にはキー溝がある
  1. 軸 負荷につながる
  2. モーター本体 回転をつくる
  3. エンコーダ 後ろに付く
  4. ケーブル 信号を送る
図3 モーターの後ろに付いたエンコーダの例。軸の回転を後ろ側で読み取る(写真はイメージ)
カバーを開けたエンコーダの内部。放射状のスリットが並ぶ金属の円板と、右側に緑の基板と光センサが見える
  1. スリット 光を通す切れ込み
  2. 軸 円板を回す
  3. 円板 軸と一緒に回る
  4. 光センサ スリットを読む
  5. 基板 信号を処理する
図4 カバーを開けたエンコーダの内部。スリットの円板と光センサが見える(写真はイメージ)

円板の両側に光源と受光素子を置くと、スリットが来たときだけ光が通り、受光素子から1パルスが出ます(図5、図6)。円板が1回転する間に出るパルスの数を P(スリットの数)とします。P をエンコーダの分解能と呼ぶことが多く、角度で表せば、最小の刻みは 360∘/P360^{\circ}/P です。

A・B 相用のスリットの列Z 相用の窓1回転に1か所軸の穴
図5 円板を上から見た図。スリットの列と、原点用の窓がある
光源円板スリット光が通る受光素子円板が動くスリットが通るたびに光が入り、1パルスが出る
図6 円板と光の通り道(断面)。スリットが来たときだけ光が通る

受光素子を、スリットの間隔の4分の1だけずらして2組置くと、2つのパルス列が得られます。これが A相と B相で、位相が 90°(1周期の4分の1)ずれます。A相だけでは回転の向きが分からないので、もう1相が要ります。さらに、1回転に1回だけパルスを出す Z相(原点信号)があり、原点の位置決めや回転数の計数に使います。

正転では A相が B相より 90° 進み、逆転では B相が A相より 90° 進みます(図7)。向きの見分け方は、B相が立ち上がる瞬間に、A相が H か L かを見ることです。A相が H なら正転、L なら逆転です。

正転:B が立ち上がるとき A は H(高)ABZ1回転に1回逆転:B が立ち上がるとき A は L(低)ABZ1回転に1回
図7 A相・B相・Z相の出力。正転と逆転で、A と B の先後が入れ替わる
解答と解説を見る

最初の変化 00 → 01 では、B相が先に L から H になっています。次の 01 → 11 で A相が H になるので、A相は B相より遅れています。

B相が立ち上がった瞬間は、A相が L です。

正転なら、00 → 10 → 11 → 01 → 00 の順になるはずで、この変化はその逆です。

答え:逆転

パルス数から回転角と回転速度を求める

インクリメンタル形は、パルスを数えることで位置を知ります。1回転で P パルスなら、1パルスあたりの角度は 360∘/P360^{\circ}/P です。n パルス数えたときの回転角 θ\theta は、次の式です。

θ=360∘×nP\theta = 360^{\circ} \times \dfrac{n}{P}

回転速度は、パルスの周波数から求めます。パルスの周波数を ff [Hz](1秒あたりのパルス数)とすると、軸は1秒間に f/Pf/P 回転します。1分間は60秒なので、回転速度 NN は次の式です。

N=60fP [min−1]N = \dfrac{60f}{P}\ \mathrm{[min^{-1}]}

A相の立ち上がりだけを数えると、1回転で P カウントです。しかし、A相・B相の立ち上がりと立ち下がり(4つの辺)をすべて数えれば、1周期で4カウント得られます。これを 4逓倍といい、同じ円板で分解能が4倍になります(図8)。A相の2つの辺だけを数えるのが2逓倍です。

AB12345678A 相の1周期A 相の立ち上がりだけ数える → 1周期で 1 カウントA・B の4辺すべて(4逓倍)→ 1周期で 4 カウント
図8 A相・B相の1周期にある4つの辺。すべて数えると4逓倍になる
数え方1回転1カウント
A相の立ち上がりP360°/P
A相の両辺(2逓倍)2P360°/(2P)
A・B相の4辺(4逓倍)4P360°/(4P)

分解能を上げるには、スリットの数 P を増やすか、逓倍して数えます。

解答と解説を見る

θ=360∘×n/P\theta = 360^{\circ} \times n/P に入れます。

θ=360∘×37501000=1350∘\begin{aligned} \theta &= 360^{\circ} \times \dfrac{3750}{1000} \\[4pt] &= 1350^{\circ} \end{aligned}

1350∘=360∘×3+270∘1350^{\circ} = 360^{\circ} \times 3 + 270^{\circ} です。

答え:1350°(3回転と 270°)

解答と解説を見る

f=5 kHz=5000 Hzf = 5\ \mathrm{kHz} = 5000\ \mathrm{Hz} を、N=60f/PN = 60f/P に入れます。

N=60×50001000=300 [min−1]\begin{aligned} N &= \dfrac{60 \times 5000}{1000} \\[4pt] &= 300\ \mathrm{[min^{-1}]} \end{aligned}

1秒に 5 回転(=5000 ÷ 1000)なので、1分では 300 回転です。

答え:300 min⁻¹

解答と解説を見る

4逓倍では、1回転のカウント数は 4P4P です。

4P=4×500=2000360∘2000=0.18∘\begin{aligned} 4P &= 4 \times 500 = 2000 \\[4pt] \dfrac{360^{\circ}}{2000} &= 0.18^{\circ} \end{aligned}

逓倍しないときの 360∘/500=0.72∘360^{\circ}/500 = 0.72^{\circ} の4分の1です。

答え:2000 カウント、0.18°

アブソリュート形エンコーダとグレイコード

アブソリュート形は、円板を同心円の複数の列(トラック)に分け、列ごとの明暗の組合せで位置を符号として読みます。電源を入れた直後から、読んだ符号がそのまま現在の位置です。パルスを数え続ける必要がなく、停電のあとでも読み直せば位置が分かります。

トラックが n 本(n ビット)なら、円板を 2n2^n 個のセクタに分けて区別できます。分解能は、次の式です。

分解能=360∘2n\text{分解能} = \dfrac{360^{\circ}}{2^{n}}

たとえば 10 ビットなら、210=10242^{10} = 1024 分割で、360∘/1024≒0.35∘360^{\circ}/1024 \fallingdotseq 0.35^{\circ} です。

円板の符号には、2進数ではなくグレイコードを使います。2進数では、隣り合う位置で 011 → 100 のように複数のビットが同時に変わります。切り替わりの境目で、ビットの読み取りにわずかなずれがあると、000 や 111 のようにまったく離れた値を読んでしまいます。グレイコードは、隣り合う値の間で1ビットだけが変わるように並べた符号です。境目で読み違えても、隣のセクタの値になるだけで済みます(図9)。2進数や論理演算の基本は、論理回路とカルノー図で扱っています。

01234567読み取り位置(セクタ2を読んでいる)1(光を遮る)0(光が通る)内側が最上位ビット外側が最下位ビット読み 0 1 1(グレイコード)
図9 3ビットのアブソリュート形エンコーダの円板。隣り合うセクタは1列しか変わらない
10進2進グレイ
0000000
1001001
2010011
3011010
4100110
5101111
6110101
7111100

2進数からグレイコードへは、最上位ビットはそのまま、以降は隣り合う2つのビットの排他的論理和(異なれば 1、同じなら 0)で変換できます。

解答と解説を見る

1セクタは 360∘/8=45∘360^{\circ}/8 = 45^{\circ} です。200° は、180∘≤200∘<225∘180^{\circ} \le 200^{\circ} < 225^{\circ} なので、セクタ4です。

セクタ4を2進数にすると 100 です。グレイコードに直します。

  • 最上位ビットはそのまま:1
  • 次のビット:1 と 0 が異なるので 1
  • 最後のビット:0 と 0 が同じなので 0

表の「4」の行とも一致します。

答え:110

レゾルバ・タコジェネレータ・ポテンショメータ・差動変圧器

エンコーダのほかにも、回転や位置を電気信号に変えるセンサがあります。

レゾルバは、励磁の交流を加えると、2組の出力巻線から、回転角 θ\theta の正弦と余弦に比例した振幅の交流電圧が出る回転角センサです。励磁の大きさで決まる定数を V0V_0 とすると、2つの出力電圧の振幅は次の形です。

Vs=V0sin⁡θVc=V0cos⁡θ\begin{aligned} V_s &= V_0 \sin\theta \\ V_c &= V_0 \cos\theta \end{aligned}

比をとれば tan⁡θ=Vs/Vc\tan\theta = V_s/V_c なので、θ\theta が求まります。この計算には、交流を角度に変える専用の回路(R/D 変換器)を使います。巻線と鉄心だけの構造で、熱や振動、粉じんに強い点が特徴です。

タコジェネレータは、回転速度に比例した電圧を出す小形の発電機です(直流式が多く使われます)。直流発電機の誘導起電力の式で、磁束が一定なら起電力は回転速度に比例します。出力電圧を VV、比例定数を KK とすると、次のように表せます。

V=KNV = KN

たとえば、1000 min⁻¹ で 10 V を出すタコジェネレータなら、600 min⁻¹ のとき 6 V です。回転の向きが変わると、電圧の極性が反転します。

ポテンショメータは、抵抗線の上を摺動子が動く可変抵抗器で、位置を電圧に変えます。抵抗線の全長を LL、電源電圧を EE、摺動子の位置を xx とすると、出力電圧は次の式です。

V=E×xLV = E \times \dfrac{x}{L}

たとえば、E=10 VE = 10\ \mathrm{V}、L=100 mmL = 100\ \mathrm{mm} で出力が 3 V なら、x=100×3/10=30 mmx = 100 \times 3/10 = 30\ \mathrm{mm} です。摺動子が触れて動くので、摩耗する点が弱みです。

差動変圧器は、1つの一次コイルの両側に、2つの二次コイルを置いた構造です(図10)。2つの二次コイルは逆向きにつなぎます。鉄心が中央にあるとき、2つの電圧が打ち消し合って出力は 0 です。鉄心がずれると、ずれた向きによって出力の位相が逆になり、ずれの大きさに比例して出力が増えます。鉄心がコイルに触れずに動くので、直線の変位を接触せずに測れます。

鉄心動く二次 1一次二次 2交流の電源鉄心の変位出力0位相が逆位相が同じ中央で出力 0。ずれに比例して出力が増える
図10 差動変圧器の構造と出力。鉄心が中央のとき出力は0になる
センサ測る量出力
レゾルバ回転角正弦・余弦の交流
タコジェネレータ回転速度速度に比例した電圧
ポテンショメータ位置位置に比例した電圧
差動変圧器直線の変位変位に比例した交流

近接センサ・光電センサ・リミットスイッチ

ここまでは位置や速度の量を測るセンサでした。次は、物体があるか・ないかを検出するセンサです。温度・ひずみ・光・磁界を量として測るセンサは、センサの種類と原理で扱っています。

近接センサは、物体に触れずに、近づいたことを検出します。誘導形は、高周波の磁界をつくり、金属が近づくと生じる渦電流による変化を使うので、検出できるのは金属だけです。静電容量形は、物体が近づくと静電容量が変わることを使うので、金属のほか、樹脂や液体なども検出できます(図11)。

ベルトコンベアの上の段ボール箱と、脇にブラケットで固定された金属の円筒形センサ。黒いケーブルが下へ伸びる
  1. 段ボール箱 検出したい物体
  2. 近接センサ 先端に検出面がある
  3. ブラケット 位置を固定する
  4. ケーブル 信号を送る
  5. ベルト 箱を運ぶ
図11 コンベアのわきに付けた近接センサ。箱が来たことを検出する(写真はイメージ)

金属の歯車なら、誘導形の近接センサが歯の通るたびにオン・オフするので、そのパルスを数えれば回転速度が測れます(図12)。歯数を Z、パルスの周波数を ff とすると、エンコーダの P を Z に置き換えた形 N=60f/ZN = 60f/Z で求まります。

軸に通された2つの金属の歯車がかみ合っている。歯は等間隔に並び、油で濡れている
  1. 軸 歯車と一緒に回る
  2. 歯 等間隔に並ぶ
  3. かみ合い 回転を伝える
  4. 小さい歯車 かみ合う相手
図12 かみ合う歯車。歯の通過を数えて回転速度を測る用途がある(写真はイメージ)

光電センサは、光を出す投光器と、光を受ける受光器の組合せです。透過形は、投光器と受光器を向かい合わせに置き、物体が光を遮ったことを検出します。反射形は、投光器と受光器を同じ側に置き、物体からの反射光を受けて検出します。反射形は、片側に取り付ければ済みます(図13)。

透過形投光受光物体遮られると出力が変わる反射形投受光物体物体からの反射光を見る
図13 光電センサの透過形と反射形

リミットスイッチは、物体が接触してレバーなどを押すと、接点が切り替わるスイッチです。可動部が行き過ぎないように、限界の位置を検出するのに使います。構造が単純ですが、接触式なので機械的に摩耗します。

種類検出するものポイント
誘導形金属だけ渦電流の変化
静電容量形金属・樹脂・液体静電容量の変化
透過形光を遮る物体向かい合わせに置く
反射形反射する物体片側に置く
リミットスイッチ接触した物体接点が切り替わる
解答と解説を見る

(1)〜(3) と (5) は、記事の表のとおりです。(4) は、静電容量形が金属のほか樹脂や液体も検出できる点が違います。「金属だけ」を検出するのは誘導形です。

答え:(4)

よくある質問

インクリメンタル形とアブソリュート形は、何が違いますか。

インクリメンタル形は、パルスを数えて位置を知ります。電源を切ると数えた値が消えるので、起動のあとに原点を決め直します。アブソリュート形は、円板の符号を読んで位置を知るので、電源を入れた直後から位置が分かります。

エンコーダの分解能は、何で決まりますか。

インクリメンタル形では、1回転のパルス数 P と、何逓倍で数えるかで決まります。1カウントの角度は 360∘/(逓倍×P)360^{\circ}/(\text{逓倍} \times P) です。アブソリュート形では、トラックの数 n で決まり、分解能は 360∘/2n360^{\circ}/2^n です。

A相とB相の2相が要るのは、なぜですか。

1相だけでは、正転も逆転も同じパルスの列になり、向きが分からないからです。位相が 90° ずれた2相の先後を見れば、向きが分かります。2相の4つの辺を数えれば、4逓倍もできます。

レゾルバとエンコーダは、どう使い分けますか。

レゾルバは巻線と鉄心だけの構造で、熱や振動、粉じんに強い反面、出力が交流なので R/D 変換が要ります。光学式のエンコーダは、パルスや符号のデジタルの出力が直接得られますが、汚れや高温は苦手です。使う環境と必要な分解能で選びます。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

インクリメンタル形で、回転の向きは何で決まりますか?

A相とB相の先後です。A相が先に立ち上がれば正転です。

1回転 P パルスのエンコーダで、n パルス数えたときの回転角は?

θ = 360° × n ÷ P です。

パルスの周波数 f から、回転速度を求める式は?

N = 60f ÷ P [min⁻¹] です。

4逓倍にすると、分解能はどうなりますか?

4倍になります。1回転で 4P カウントです。

n ビットのアブソリュート形の分解能は? グレイコードを使う理由は?

360° ÷ 2ⁿ です。隣り合う値で1ビットしか変わらず、境目での読み違いが小さく済みます。

近接センサのうち、金属以外も検出できるのはどちらですか?

静電容量形です。誘導形は金属だけを検出します。

まとめ

  • ロータリエンコーダは、軸の回転をパルスや符号に変える。インクリメンタル形は数え、アブソリュート形は読む
  • A相・B相は 90° ずれ、先に立ち上がるほうで回転の向きが決まる。Z相は1回転に1回の原点信号
  • 回転角 θ=360∘×n/P\theta = 360^{\circ} \times n/P、回転速度 N=60f/PN = 60f/P。4逓倍で分解能は4倍
  • アブソリュート形の分解能は 360∘/2n360^{\circ}/2^n。グレイコードは隣り合う値で1ビットしか変わらない
  • レゾルバは正弦・余弦の電圧、タコジェネレータは V=KNV = KN、ポテンショメータは V=E x/LV = E\,x/L
  • 近接センサは、誘導形が金属だけ、静電容量形は金属以外も検出する

測った位置や速度を使ってモーターを動かす方法は、ステッピングモータとサーボモータでまとめます。位置を目標に合わせる考え方は、フィードバック制御の応用です。

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デンケンラボ編集部

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