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機械電気機器 / 変圧器12分で読めます

変圧器の結線|V結線・Δ-Δ結線・Y-Δ結線の違いと出力の求め方

電験三種の変圧器の結線を、V結線・Δ-Δ結線・Y-Δ結線を中心に図解で整理します。線間電圧と相電圧の関係、30°の角変位、V結線の出力と利用率を、計算の例題4問で確かめながら学びます。

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夕暮れの空を背景に、電柱の上の柱上変圧器と電線がシルエットで写っている写真
この記事の目次
  1. 変圧器の結線とは?単相3台で三相をつくる
  2. Δ-Δ結線の特徴と、1台外したときの V 結線
  3. Y-Y結線の特徴と三次巻線
  4. Y-Δ結線・Δ-Y結線の線間電圧比と30°の角変位
  5. V結線の出力と利用率
  6. 灯動共用の V 結線と三相変圧器
  7. 変圧器の結線の例題
  8. よくある質問
  9. Δ-Δ 結線と Y-Y 結線は、どう使い分けますか。
  10. V 結線の利用率が 100 % にならないのは、なぜですか。
  11. Y-Δ で、巻数比と線間電圧比が違うのは、なぜですか。
  12. 三相変圧器と、単相変圧器3台は、何が違いますか。
  13. まとめ
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変圧器
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ここまでの記事(等価回路・電圧変動率・試験・効率)は、単相変圧器1台で考えてきました。送配電は三相なので、実際には単相変圧器を3台(または2台)つないで三相をつくります。このつなぎ方が変圧器の結線で、一次と二次をそれぞれ Y(星形)か Δ(三角)にします。この記事では、Δ-Δ・Y-Y・Y-Δ・V の各結線の特徴と、V 結線の出力・利用率の計算を、例題で確かめます。

変圧器の結線の全体像
  • 変圧器の結線とは
    • 単相3台で三相をつくる。Y と Δ の √3
  • Δ-Δ結線
    • 1台外しても V 結線で送れる。第3調波は Δ の中を回る
  • Y-Y結線
    • 中性点を接地できる。三次巻線 Δ で第3調波を逃がす
  • Y-Δ結線・Δ-Y結線
    • 線間電圧比は √3 a。30°の角変位
  • V結線
    • 出力 3P1\sqrt{3}P_1、利用率 0.866、Δ に対して 0.577
  • 灯動共用と三相変圧器
    • 大小2台で単相と三相。鉄心を共有する三相変圧器

変圧器の結線とは?単相3台で三相をつくる

三相交流の電源は、3本の線 a・b・c でつながります。変圧器でこれを降圧するには、単相変圧器を3台並べ、それぞれの一次巻線と二次巻線を、次のどちらかの形につなぎます。

  • Y 結線(星形):3つの巻線の片端を1点(中性点)に集め、反対の端を線につなぐ
  • Δ 結線(三角):3つの巻線を輪にして、つなぎ目を線につなぐ

形の名前はΔ-Y変換の記事と同じですが、あちらは抵抗の変換の話で、ここでは巻線のつなぎ方の名前です。

線と線の間の電圧を線間電圧 VℓV_\ell、線を流れる電流を線電流 IℓI_\ell、巻線1つぶんの電圧・電流を相電圧 VpV_p・相電流 IpI_p と呼びます。Y と Δ では、この2組の関係が次のように違います(図1)。なぜ 3\sqrt{3} が出てくるかは、三相交流回路の計算でフェーザ図から確かめられます。

Y 結線 a b c Vp 中性点 Vℓ = √3 Vp Iℓ = Ip Δ 結線 a b c Vp Vℓ = Vp Iℓ = √3 Ip 青い式が √3 の出るほう。平衡三相のとき
図1 Y 結線と Δ 結線。√3 が出るのは、Y では電圧、Δ では電流

要点は、Y は電圧が √3 倍、Δ は電流が √3 倍ということです。この2つの関係が、以降の結線の話をすべて支えます。

変圧器の結線は、一次側と二次側の組み合わせで呼びます。主なものの特徴は次のとおりです。

結線特徴使いどころ
Δ-Δ1台外しても V 結線で送れる配電、工場の受電
Y-Y中性点を接地できる三次巻線とセットで使う
Y-Δ、Δ-Y30°の角変位が生じる変電所、発電所の昇降圧
V2台で三相。出力は 1 台の √3 倍配電(柱上)

なお、変圧器1台の巻数比 a=N1/N2a = N_1/N_2(変圧器の巻数比)は、結線によらず巻線どうしの比です。結線が変わるのは、巻数比と線間電圧の比の対応です。

Δ-Δ結線の特徴と、1台外したときの V 結線

Δ-Δ 結線は、一次も二次も Δ にします(図2)。一次の線間電圧は一次の相電圧と、二次の線間電圧は二次の相電圧と等しいので、線間電圧の比はそのまま巻数比 aa です。

Vℓ1Vℓ2=Vp1Vp2=a\dfrac{V_{\ell 1}}{V_{\ell 2}} = \dfrac{V_{p1}}{V_{p2}} = a

一次と二次の位相は同じ(角変位 0°)で、二次の線電流は相電流の 3\sqrt{3} 倍になります。

一次 Δ 鉄心で結合 二次 Δ 第3調波電流は Δ の中を回る 線には出ない だから電圧の波形がひずまない
図2 Δ-Δ 結線。第3調波の励磁電流は、巻線の輪の中だけを回って線へ出ない

Δ-Δ 結線の利点は、次の2つです。

  1. 第3調波が問題にならない。鉄心の磁束を正弦波にするには、励磁電流に第3調波が必要です。第3調波は3相で同じ向きに同じ大きさで現れる(3×120∘=360∘3 \times 120^\circ = 360^\circ で位相がそろう)ので、3本の線には流れ出られません。Δ の輪の中なら、循環電流として流れます。
  2. 1台が故障しても三相を送れる。1台を外すと残りの2台は V 結線になり、そのまま三相を送り続けられます(図4)。ただし送れる容量は減ります。
電柱の上に、同じ形の灰色の柱上変圧器が3台、電柱の左右と下に分かれて取り付けられている写真
  1. がいし 高圧線を受ける
  2. 1台目 単相変圧器
  3. 2台目 単相変圧器
  4. 3台目 3台で三相1組
図3 電柱に並ぶ3台の柱上変圧器。3台で三相をつくる(写真はイメージ)
Δ-Δ(3台) 出力 3P1 1台外す V 結線(2台) × 出力 √3 P1(約 58 %) P1 は単相変圧器1台の容量
図4 Δ-Δ から1台外すと V 結線になる。三相は送れるが、出力は 1/√3 に下がる

Y-Y結線の特徴と三次巻線

Y-Y 結線は、一次も二次も Y にします(図5)。巻線にかかる電圧は線間電圧の 1/31/\sqrt{3} で済むので、高電圧側の絶縁に有利です。また、中性点を接地して、地絡事故の検出や電圧の安定に使えます(接地のしかたは中性点接地方式)。

ところが、Y-Y 結線には弱点があります。Δ のような電流の輪がないので、第3調波の励磁電流が流れる道がありません。中性点を接地すると中性線に第3調波が流れ、近くの通信線への誘導障害のもとになり、接地しないと電圧の波形がひずみます。

そこで、Y-Y 結線の変圧器には、三次巻線を足して Δ につなぐ方法がよく使われます(図5)。三次巻線の輪が第3調波の通り道になり、一次・二次の波形はひずみません。

一次 Y 二次 Y 三次 Δ 中性点を接地できる 第3調波の通り道 三次巻線 Δ を足して、波形のひずみを防ぐ
図5 Y-Y 結線は中性点を接地できる。三次巻線 Δ が第3調波の通り道をつくる

Y-Δ結線・Δ-Y結線の線間電圧比と30°の角変位

Y-Δ 結線は、一次が Y、二次が Δ です。逆の Δ-Y 結線は、一次が Δ、二次が Y です。降圧の変電所では高圧側を Y(中性点を接地できる)、低圧側を Δ にします。発電所の昇圧用では、発電機側を Δ、送電側を Y にします。どちらも、高圧側が Y です。

巻数比 aa と線間電圧の比は、同じになりません。Y-Δ では、一次の線間電圧は相電圧の 3\sqrt{3} 倍、二次の線間電圧は相電圧と同じだからです(図6)。

一次 Y(高圧) 巻数比 a 二次 Δ(低圧) 線間電圧の比 = √3 a a は巻線1台の巻数比 N1/N2 Δ-Y なら、線間電圧の比は a/√3
図6 Y-Δ 結線。一次側が Y なので、線間電圧の比は巻数比の √3 倍になる
Y-Δ: Vℓ1Vℓ2=3Vp1Vp2=3 aΔ-Y: Vℓ1Vℓ2=Vp13Vp2=a3\begin{gathered} \mathrm{Y}\text{-}\Delta:\ \dfrac{V_{\ell 1}}{V_{\ell 2}} = \dfrac{\sqrt{3}V_{p1}}{V_{p2}} = \sqrt{3}\,a \\[6pt] \Delta\text{-}\mathrm{Y}:\ \dfrac{V_{\ell 1}}{V_{\ell 2}} = \dfrac{V_{p1}}{\sqrt{3}V_{p2}} = \dfrac{a}{\sqrt{3}} \end{gathered}

もう1つの違いが角変位です。Y と Δ をつなぐと、一次と二次の線間電圧の位相が 30° ずれます。この位相のずれを角変位といいます(図7)。

30° VAB Vab 高圧側(Y)を基準にすると、 低圧側(Δ)は 30° 遅れる (Yd1 の例) つなぎ方を変えると 30° 進みにもなる
図7 Y-Δ の角変位。この例では、低圧側の線間電圧が高圧側より 30° 遅れる

JIS や IEC の記号では、結線を Yd1(高圧側 Y、低圧側 Δ、低圧側が 30° 遅れ)のように書きます。大文字が高圧側、小文字が低圧側、数字は「30° × 数字」だけ低圧側が遅れることを表します。Δ-Y 結線の Dy11 は、低圧側が 30° 進みます。「Y-Δ は必ず30°遅れ」と決めつけず、問題文の指示を読みます。角変位が違う変圧器どうしは並べられません。この話は次の記事で使います。

変電所に設置された大型の三相変圧器。上に3本のブッシングが立ち、左右に放熱器が付いている写真
  1. ブッシング 3本で三相の3線
  2. 放熱器 油を冷やす
  3. 端子箱 計器の配線を集める
  4. コンサベータ 油の膨張を受ける
図8 変電所の三相変圧器。3本のブッシングが三相の3線に対応する(写真はイメージ)

V結線の出力と利用率

V 結線は、単相変圧器2台で三相をつくる結線です。Δ-Δ の3台から1台を外した形で、巻線が V の字になるのでこの名前が付きました(図10)。電柱の上の変圧器が2台だけ、というのがこの結線です(図9)。

電柱の腕金の左右に、灰色の柱上変圧器が2台並んで取り付けられている写真
  1. 腕金 高圧線を支える
  2. 1台目 単相変圧器
  3. 2台目 単相変圧器
  4. 低圧の電線 二次側の配線
図9 電柱の上の2台の変圧器。V 結線で三相をつくる(写真はイメージ)
a b c 1台目 2台目 巻線は無いが、a-c 間にも線間電圧が出る 出力 = √3 V I
図10 V 結線。2台の巻線で、3つの線間電圧がそろう。V と I は1台の定格電圧と定格電流

1台の定格電圧を VV、定格電流を II とします。V 結線の線電流は巻線の電流と同じ II、線間電圧は VV なので、三相の出力は次のとおりです。

SV=3 VI=3 P1S_V = \sqrt{3}\,VI = \sqrt{3}\,P_1

P1=VIP_1 = VI は単相変圧器1台の容量です。2台で 2P12P_1 の容量がありながら、出力は 3P1≒1.73P1\sqrt{3}P_1 \fallingdotseq 1.73P_1 にとどまります。理由は、力率 1 の平衡負荷のとき、各台の電圧と電流が 30° ずれるからです。1台が出せる有効電力は VIcos⁡30∘VI\cos 30^\circ なので、2台で 2VIcos⁡30∘=3VI2VI\cos 30^\circ = \sqrt{3}VI になります。

出力を、何に対する割合で見るかで、2つの値があります(図11)。

利用率=3P12P1=32≒0.866Δ に対する出力比=3P13P1=13≒0.577\begin{gathered} \text{利用率} = \dfrac{\sqrt{3}P_1}{2P_1} = \dfrac{\sqrt{3}}{2} \fallingdotseq 0.866 \\[6pt] \Delta\ \text{に対する出力比} = \dfrac{\sqrt{3}P_1}{3P_1} = \dfrac{1}{\sqrt{3}} \fallingdotseq 0.577 \end{gathered}
2台の容量の和 2P1 V 結線の出力 √3 P1 ÷ 2P1 = 86.6 % 3台 Δ-Δ の出力 3P1 V の出力 ÷ 3P1 = 57.7 %
図11 V 結線の2つの割合。分母が 2P1 なら 86.6 %、3P1 なら 57.7 %

灯動共用の V 結線と三相変圧器

電柱の上の変圧器は、大小の2台で V 結線をつくり、三相の動力と単相の電灯の両方に供給することがあります。これが灯動共用です。大きいほうの巻線の中点から線を出せば、単相 3 線式の 100/200 V が取れます。

容量の考え方は次のとおりです。三相の動力負荷 P3P_3 は、V 結線の2台で分け合い、各台が P3/3P_3/\sqrt{3} を受け持ちます。電灯の単相負荷 PLP_L は、共用の1台(中点を出した大きいほう)だけが受け持ちます。

  • 動力専用の変圧器:P3/3P_3/\sqrt{3} 以上
  • 共用の変圧器:P3/3+PLP_3/\sqrt{3} + P_L 以上(位相の違いを無視した安全側の見積もり)
ビルの電気室で、灰色の金属製のキュービクルが並び、中央の扉が開いて内部の電線と小型の変圧器が見える写真
  1. 計器窓 電圧・電流を見る
  2. 配線 高圧と低圧のケーブル
  3. 変圧器 箱の中に収まる
図12 ビルの電気室のキュービクル。内部に三相変圧器が収まる(写真はイメージ)

結線の組み合わせを、1つの鉄心にまとめたのが三相変圧器です。1つの鉄心に3組の巻線を巻き、結線はケースの中で済ませます。単相3台より、小型・軽量で安く、効率もよくなります。一方、1相が故障すると全体が止まり、V 結線で運転を続けることはできません。変電所の大型変圧器(図8)はほとんどが三相変圧器です。

変圧器の結線の例題

解く前に、使う式を表で確かめます。

求めるもの式
Y-Δ の線間電圧比3 a\sqrt{3}\,a
Δ-Y の線間電圧比a/3a/\sqrt{3}
V 結線の出力3 P1\sqrt{3}\,P_1
V 結線の利用率0.8660.866
解答と解説を見る

(1) 一次の相電圧は線間電圧の 1/31/\sqrt{3} です。二次は Δ なので、二次の相電圧がそのまま二次の線間電圧です。

Vp1=110003≒6351 [V]Vℓ2=Vp2=635130≒212 [V]\begin{gathered} V_{p1} = \dfrac{11000}{\sqrt{3}} \fallingdotseq 6351\ \mathrm{[V]} \\[4pt] V_{\ell 2} = V_{p2} = \dfrac{6351}{30} \fallingdotseq 212\ \mathrm{[V]} \end{gathered}

答え:約 212 V(線間電圧の比は 3a=51.96\sqrt{3}a = 51.96)

(2) 三相の皮相電力は 3VℓIℓ\sqrt{3}V_\ell I_\ell です。

Iℓ2=90×1033×211.7≒245 [A]Ip2=Iℓ23≒142 [A]\begin{gathered} I_{\ell 2} = \dfrac{90 \times 10^3}{\sqrt{3} \times 211.7} \fallingdotseq 245\ \mathrm{[A]} \\[4pt] I_{p2} = \dfrac{I_{\ell 2}}{\sqrt{3}} \fallingdotseq 142\ \mathrm{[A]} \end{gathered}

答え:線電流 約 245 A、巻線の電流 約 142 A

(3) Δ-Y では、一次が Δ なので一次の相電圧は 11000 V、二次の相電圧は 11000/3011000/30 です。二次は Y なので、線間電圧は相電圧の 3\sqrt{3} 倍です。

Vℓ2=3×1100030≒635 [V]V_{\ell 2} = \sqrt{3} \times \dfrac{11000}{30} \fallingdotseq 635\ \mathrm{[V]}

答え:約 635 V(線間電圧の比は a/3a/\sqrt{3})

解答と解説を見る

(1) 出力は 3P1\sqrt{3}P_1 です。

SV=3×30≒52.0 [kV⋅A]S_V = \sqrt{3} \times 30 \fallingdotseq 52.0\ \mathrm{[kV \cdot A]}

(2) 2台の容量の和は 60 kV·A です。

52.060≒0.866(86.6 %)\dfrac{52.0}{60} \fallingdotseq 0.866 \quad (86.6\ \%)

(3) 3台 Δ-Δ の出力は 90 kV·A です。

52.090≒0.577(57.7 %)\dfrac{52.0}{90} \fallingdotseq 0.577 \quad (57.7\ \%)

(4) 有効電力は、皮相電力に力率を掛けます。

P=52.0×0.8≒41.6 [kW]P = 52.0 \times 0.8 \fallingdotseq 41.6\ \mathrm{[kW]}
解答と解説を見る

(1) 3台なので 3×50=150 [kV⋅A]3 \times 50 = 150\ \mathrm{[kV \cdot A]} です。

(2) V 結線の出力は 3P1\sqrt{3}P_1 です。

3×50≒86.6 [kV⋅A]\sqrt{3} \times 50 \fallingdotseq 86.6\ \mathrm{[kV \cdot A]}

(3) V 結線の出力は、各台の受け持ちの 3\sqrt{3} 倍です。各台の受け持ちは次のとおりです。

1203≒69.3 [kV⋅A]69.350≒1.39(139 %)\begin{gathered} \dfrac{120}{\sqrt{3}} \fallingdotseq 69.3\ \mathrm{[kV \cdot A]} \\[4pt] \dfrac{69.3}{50} \fallingdotseq 1.39\quad (139\ \%) \end{gathered}

答え:各台 約 69.3 kV·A で、定格の約 139 % の過負荷になる。負荷を 86.6 kV·A 以下に減らす必要がある。

解答と解説を見る

動力は2台で分け合い、各台が P3/3P_3/\sqrt{3} を受け持ちます。

303≒17.3 [kV⋅A]17.3+10=27.3 [kV⋅A]\begin{gathered} \dfrac{30}{\sqrt{3}} \fallingdotseq 17.3\ \mathrm{[kV \cdot A]} \\[4pt] 17.3 + 10 = 27.3\ \mathrm{[kV \cdot A]} \end{gathered}

答え:動力専用 約 17.3 kV·A 以上、共用 約 27.3 kV·A 以上

電灯は共用の1台だけが受け持つので、共用のほうが大きくなります。位相の違いを考えると、実際の必要容量は和より少し小さくなるので、この見積もりは安全側です。

よくある質問

Δ-Δ 結線と Y-Y 結線は、どう使い分けますか。

Δ-Δ は第3調波が輪の中を回るので波形がひずまず、1台外しても V 結線で運転できます。Y-Y は中性点を接地でき、巻線の電圧も下げられますが、第3調波の道が無いので三次巻線 Δ とセットで使います。Y-Δ(Δ-Y)は、両方の利点を取り込んだ結線です。

V 結線の利用率が 100 % にならないのは、なぜですか。

力率 1 の平衡負荷のとき、各台の電圧と電流の位相が 30° ずれるからです。1台が出せる有効電力は VIcos⁡30∘VI\cos 30^\circ になり、2台でも 2VI×0.866≒1.73VI2VI \times 0.866 \fallingdotseq 1.73VI にしかなりません。出力が 3P1\sqrt{3}P_1 で、2台の容量の和の 86.6 % です。

Y-Δ で、巻数比と線間電圧比が違うのは、なぜですか。

巻数比は巻線1台の比(相電圧の比)で、線間電圧は Y では相電圧の 3\sqrt{3} 倍、Δ では相電圧と同じだからです。Y-Δ では一次の線間電圧だけが 3\sqrt{3} 倍になるので、線間電圧の比は 3a\sqrt{3}a になります。

三相変圧器と、単相変圧器3台は、何が違いますか。

三相変圧器は、1つの鉄心に3組の巻線をまとめたもので、小型・軽量で効率もよく、費用も安く済みます。単相3台は、1台が故障しても V 結線で運転でき、予備も1台で済む利点があります。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

Y 結線と Δ 結線で、√3 が出る量はそれぞれ何ですか?

Y は線間電圧が相電圧の √3 倍、Δ は線電流が相電流の √3 倍です。

Δ-Δ 結線で、第3調波が問題にならないのは、なぜですか?

第3調波の電流が、Δ の輪の中を回って線へ出ないからです。

Y-Δ 結線の線間電圧の比は、巻数比 aa を使って、どう書けますか?

3a\sqrt{3}a です。Δ-Y なら a/3a/\sqrt{3} です。

Y-Δ 結線で、一次と二次の線間電圧は、何度ずれますか?

30° ずれます。この例の Yd1 では、低圧側が 30° 遅れます。

V 結線の出力と、2つの割合は?

出力は 3P1\sqrt{3}P_1。2台の容量の和に対して 0.866、Δ-Δ に対して 0.577 です。

Δ-Δ から1台を外したとき、送れる容量は、元の何倍ですか?

1/31/\sqrt{3} 倍、約 57.7 % です。

まとめ

  • 結線は、一次・二次をそれぞれ Y か Δ にする。Y は電圧が √3 倍、Δ は電流が √3 倍
  • Δ-Δ は第3調波が輪の中を回り、1台外しても V 結線で送れる
  • Y-Y は中性点を接地できるが、第3調波のため三次巻線 Δ を足す
  • Y-Δ(Δ-Y)の線間電圧比は 3a\sqrt{3}a(a/3a/\sqrt{3})で、30° の角変位がある
  • V 結線の出力は 3P1\sqrt{3}P_1。2台の和に対して 0.866、Δ-Δ に対して 0.577

2台以上の変圧器を同じ母線に並べるときは、角変位や巻数比をそろえる必要があります。これは次の変圧器の並行運転で扱います。巻線1台の比は変圧器の巻数比、容量と損失の関係は変圧器の損失と効率に戻って確かめましょう。

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デンケンラボ編集部

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