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電験三種の勉強の始め方|独学の順番と4科目の中身・計算問題の解き方

電験三種の勉強の始め方を、独学の人向けに整理します。4科目の中身とつながり、理論から進める順番、1単元の進め方、計算問題の解き方を図と例題で確かめられ、公開済みの単元の記事へも進めます。

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木の机の上に、開いた無地のノートと黄色い鉛筆、乾電池2本の電池ボックスに赤と黒の導線でつないだ点灯する豆電球が置かれた写真
この記事の目次
  1. 電験三種の勉強の始め方とは
  2. 4科目の中身と、科目どうしのつながり
  3. 勉強する順番は理論から、理論の中は直流回路から
  4. 1単元の進め方は、図から式へ、例題、過去問の順
  5. 計算問題の解き方は、図・単位・桁・検算の順
  6. 数学が不安なときと、公式を見たいときの入口
  7. よくある質問
  8. 電験三種の勉強は、4科目のどれから始めればよいですか
  9. 独学では、理論の中をどの順番で進めればよいですか
  10. 過去問は、いつから解けばよいですか
  11. 数学が苦手でも、始められますか
  12. まとめ
図解でわかる 電験三種 理論 1 直列回路 の表紙理論を図解で読む図解でわかる 電験三種 理論 1
直列回路
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電験三種の勉強で迷うのは、「どの科目から始めるか」「理論の中でどの単元から進めるか」「1つの単元をどう進めるか」の3つです。結論は、理論から始めて、1単元ずつ、図で意味をつかみ、式を導き、例題と過去問で確かめる順に進めることです。

この記事は、独学で電験三種の勉強を始める人の入口です。4科目の中身、勉強する順番、1単元の進め方、計算問題の解き方を順に整理し、公開済みの単元の記事へのリンクを集めました。気になるところから読み、単元の記事へ進んでください。

電験三種の勉強の始め方の全体像
  • 電験三種の勉強の始め方とは
    • 理論から、1単元ずつ図から式へ進める
  • 4科目の中身とつながり
    • 理論が土台。機械と電力に進み、法規の計算で使う
  • 勉強する順番は理論から
    • 直流回路、静電気、電磁気、交流回路、三相交流、過渡現象の順
  • 1単元の進め方
    • 図で意味、式、例題、過去問の順に進める
  • 計算問題の解き方
    • 図を描く、単位をそろえる、桁を見積もる、単位で検算する
  • 数学が不安なときと公式を見たいとき
    • 数学の記事と、法規の公式一覧へ進む

電験三種の勉強の始め方とは

電験三種(第三種電気主任技術者試験)は、理論・電力・機械・法規の4科目に分かれています。始め方の結論は、次の3つです。

  • 科目は、理論から始める
  • 理論の中は、直流回路から1単元ずつ進める
  • 1単元は、図で意味をつかみ、式を導き、例題と過去問で確かめる
変電所の構内に据えられた大型の変圧器の写真。上部に円筒形のタンク、側面にひだ状の放熱器、上面にがい管が並び、周囲に母線の設備があり、遠くに鉄塔と山が見える
  1. 鉄塔 送電線を支える
  2. がい管 電線を絶縁して引き出す
  3. 放熱器 熱を逃がす
  4. 変圧器の本体 電圧を変える
図1 変電所の変圧器。理論・機械・電力・法規の内容が、ひとつの設備に重なる(写真はイメージ)

図1は、変電所の変圧器です。理論で学ぶ電磁誘導、機械の変圧器、電力の変電所、法規の設備の基準が、すべてここに関わります。4科目は別々の勉強ではなく、同じ電気設備を別の角度から見たものです。

独学では、意味がつかめないまま問題を解くと、式の当てはめだけになりがちです。そこで、1単元ずつ、図と式を先にして、問題はそのあとに解きます。

4科目の中身と、科目どうしのつながり

4科目の主な内容は、次のとおりです。

科目主な内容
理論電気理論、電子理論、電気計測と電子計測
電力発電所、蓄電所、変電所、送電線路、配電線路、電気材料
機械電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、自動制御など
法規電気法規(保安に関するもの)、電気施設管理

科目の範囲は、電気技術者試験センターの試験概要の表記を要約したものです。正式な範囲は、試験センターの試験概要で確かめてください。

土台 応用 設備と保安 理論 回路・電磁気 交流・電子回路 機械 変圧器・電動機 電力 発電・変電・送配電 法規 設備の基準 施設管理の計算 法規の計算は、電力・機械の内容を使う
図2 理論を土台に、機械と電力へ進み、法規の計算でそれらを使う

図2のとおり、理論が土台で、機械と電力は理論の応用として読めます。たとえば、変圧器は電磁誘導の応用で、変圧器の巻数比は機械の単元です。送電線の電圧降下は、交流回路と三相の考え方を使う計算で、三相3線式の電圧降下は電力の単元です。

法規のうち電気施設管理は、計算問題があり、電力と機械の内容を使います。たとえば、需要率・負荷率・不等率の計算は、電力の使い方の計算です。変圧器の全日効率は機械の変圧器の効率、力率改善は電力の力率改善と同じ考え方で解きます。

勉強する順番は理論から、理論の中は直流回路から

科目の順番は、理論から始めます。機械・電力・法規の計算は、理論の回路、磁気、交流の考え方を使うからです。機械と電力は、理論のあとで、気になる科目から進めてかまいません。法規の電気施設管理の計算は、電力と機械の内容を使うので、後ろに回すと進めやすくなります。

理論の中は、図3の順に進めます。

1 直流回路 2 静電気 3 電磁気 4 交流回路 5 三相交流 6 過渡現象 7 電子理論 8 電気計測 電子理論と電気計測は、回路の見方に慣れてから
図3 理論の中は、直流回路から1単元ずつ順に進める

交流回路は、コイルとコンデンサの働きを使うので、静電気と電磁気のあとに置きます。三相交流と過渡現象は、交流回路と直流回路の考え方の上に積みます。電子理論と電気計測は、回路の見方に慣れてから進めます。

公開済みの単元の記事は、次の順に読めます。

最初の記事は、オームの法則と直列回路です。直列と並列の合成抵抗と分圧の考え方が、あとの回路の計算の土台になります。

1単元の進め方は、図から式へ、例題、過去問の順

1つの単元は、図4の4つの手順で進めます。

1 図で意味をつかむ 回路図や波形を、自分の手で描く 2 式を導く 覚える前に、図から式を作る 3 例題を解く 数値を入れて、最後まで計算する 4 過去問を解く 同じ単元の問題で、使い方を確かめる つまずいたら 前に戻る
図4 1単元は、図、式、例題、過去問の順に進め、つまずいたら前に戻る

1つ目は、図で意味をつかむことです。回路図、波形、ベクトル図を、ノートに自分の手で描きます。図5のように、電池と抵抗だけの簡単な回路でも、自分で描くと、電流の向きと電圧のかかり方が見えてきます。

リングノートに、乾電池と抵抗の回路図を鉛筆で描いている手元の写真。右手に鉛筆を持ち、左手でノートを押さえている
  1. 電池の記号 電圧をかける
  2. 抵抗の記号 電流を妨げる
  3. 導線 回路をつなぐ
  4. 鉛筆 図を自分で描く
図5 ノートに回路図を描く。電池と抵抗だけでも、自分の手で描くと電流の向きが見えてくる(写真はイメージ)

2つ目は、式を導くことです。式は、覚える前に、図から作ります。たとえば、直列回路では、流れる電流が共通で、各抵抗の電圧を足すと電源電圧になります。ここから、合成抵抗 R=R1+R2R=R_{1}+R_{2} が出ます。

3つ目は、例題を解くことです。数値を入れて、最後まで計算します。答えが出たら、別の方法で確かめます。

4つ目は、過去問を解くことです。単元が終わったら、その単元の問題だけを解きます。解けなかったら、解説を読んで終わりにせず、図に戻ります。どの手順でつまずいたかが分かると、直す場所が決まります。

計算問題の解き方は、図・単位・桁・検算の順

計算問題は、図6の4つの手順で進めると、途中のミスを防げます。

1 図を描く 与えられた値を書き込む 2 単位をそろえる k・m・μ を基本単位に直す 3 桁を見積もる おおよその値を先に出す 4 単位で検算する 答えの単位が合うか見る 答えが合わなければ、1か2に戻る
図6 計算問題は、図を描き、単位をそろえ、桁を見積もって、単位で検算する

1つ目は、図を描くことです。問題が文章だけのときも、回路図に描き直し、与えられた値を書き込みます。2つ目は、単位をそろえることです。k、m、μ は、基本単位の V、A、Ω に直します。接頭語の扱いは、電験三種に必要な数学の「指数と接頭語」にあります。

3つ目は、桁を見積もることです。計算する前に、答えがおよそ何桁になるかを考えます。4つ目は、答えの単位が合うか確かめることです。式の単位を掛け合わせて、答えの単位になっていれば、式の形は合っています。

解答と解説を見る

図6の順に進めます。抵抗が1個の回路なので、図には RR と II の値を書き込むだけです。

手順1 k と m を、基本単位に直します。

R=2 kΩ=2×103 ΩI=5 mA=5×10−3 A\begin{aligned} R&=2\ \mathrm{k}\Omega=2\times10^{3}\ \Omega\\[4pt] I&=5\ \mathrm{mA}=5\times10^{-3}\ \mathrm{A} \end{aligned}

手順2 桁を見積もります。103×10−3=110^{3}\times10^{-3}=1 なので、答えは 2×5=102\times5=10 に近い値のはずです。

手順3 V=IRV=IR に入れます。

V=IR=5×10−3×2×103=10 V\begin{aligned} V&=IR\\[4pt] &=5\times10^{-3}\times2\times10^{3}\\[4pt] &=10\ \mathrm{V} \end{aligned}

検算として、単位は A×Ω=V\mathrm{A}\times\Omega=\mathrm{V} で、答えの単位と合っています。手順2で見積もった 10 とも一致します。

数学が不安なときと、公式を見たいときの入口

次の表は、困ったときの入口です。

困りごと読む記事
数学が不安電験三種に必要な数学
単位が不安電気の単位一覧
理論の計算理論の公式一覧
電力の計算電力の公式一覧
機械の計算機械の公式一覧
法規の計算法規の公式一覧
法規の数値法規の数字のまとめ

当サイトの記事は、1つの単元の入口として、図と式と例題を1本にまとめたものです。同じ単元を、図解と問題で通して学びたいときは、Kindle の本も使えます。記事だけで足りるなら、記事だけで進めてかまいません。

よくある質問

電験三種の勉強は、4科目のどれから始めればよいですか

理論からです。機械・電力・法規の計算は、理論の回路、磁気、交流の考え方を使います。理論の土台がないまま機械や電力に進むと、式の意味が分からないまま覚えることになりやすいです。科目のつながりは、図2で確かめられます。

独学では、理論の中をどの順番で進めればよいですか

直流回路、静電気、電磁気、交流回路、三相交流、過渡現象、電子理論、電気計測の順です。直流回路の中では、オームの法則と直列回路、並列回路、キルヒホッフの法則から始めます。順番の全体は、図3にあります。

過去問は、いつから解けばよいですか

1つの単元の図と式、例題が終わったら、その単元の過去問を解きます。全体を読み終えてから過去問に進むより、単元ごとに確かめるほうが、どこでつまずいたかが分かります。解けなかったときは、図4のとおり、前の手順に戻ります。

数学が苦手でも、始められますか

始められます。電験三種で使う数学は、分数、指数、平方根、三角関数、ベクトルと複素数などで、電気の式を読むための道具です。最初に全部を身につけてから進む必要はなく、式が読めなくなったところで、電験三種に必要な数学の該当する節へ戻る使い方でかまいません。

思い出してみよう

答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。

電験三種の4科目は?

理論・電力・機械・法規です。

科目は、どの順に進めるのが基本?

理論から始めます。機械と電力は理論の応用で、法規の電気施設管理の計算は電力と機械の内容を使います。

理論の中で、最初に進める単元は?

直流回路です。オームの法則と直列回路、並列回路、キルヒホッフの法則の順に進めます。

1つの単元の進め方は?

図で意味をつかみ、式を導き、例題を解き、過去問を解きます。つまずいたら前の手順に戻ります。

計算問題を解くときの4つの手順は?

図を描く、単位をそろえる、桁を見積もる、答えの単位で検算する、の順です。

2 kΩ2\ \mathrm{k}\Omega に 5 mA5\ \mathrm{mA} が流れるとき、電圧は?

単位をそろえて、V=IR=5×10−3×2×103=10 VV=IR=5\times10^{-3}\times2\times10^{3}=10\ \mathrm{V} です。

まとめ

  • 電験三種は、理論・電力・機械・法規の4科目で、理論が土台なので、理論から始める
  • 理論の中は、直流回路、静電気、電磁気、交流回路、三相交流、過渡現象、電子理論、電気計測の順に進める
  • 1つの単元は、図で意味をつかみ、式を導き、例題と過去問で確かめる
  • 計算問題は、図を描き、単位をそろえ、桁を見積もって、答えの単位で検算する
  • 数学が不安なら数学の記事、法規の計算で使う式は公式一覧へ進む

最初の一歩は、オームの法則と直列回路です。数学が不安なときは電験三種に必要な数学、法規の計算で使う式は法規の公式一覧を見てください。

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デンケンラボ編集部

電験三種の合格プランをつくる問題集アプリ「デンケンラボ」の編集部です。試験センターの出題範囲に沿って、計算の考え方と覚えどころを図と式で解説しています。

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