電験三種の勉強の始め方|独学の順番と4科目の中身・計算問題の解き方
電験三種の勉強の始め方を、独学の人向けに整理します。4科目の中身とつながり、理論から進める順番、1単元の進め方、計算問題の解き方を図と例題で確かめられ、公開済みの単元の記事へも進めます。

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電験三種の勉強で迷うのは、「どの科目から始めるか」「理論の中でどの単元から進めるか」「1つの単元をどう進めるか」の3つです。結論は、理論から始めて、1単元ずつ、図で意味をつかみ、式を導き、例題と過去問で確かめる順に進めることです。
この記事は、独学で電験三種の勉強を始める人の入口です。4科目の中身、勉強する順番、1単元の進め方、計算問題の解き方を順に整理し、公開済みの単元の記事へのリンクを集めました。気になるところから読み、単元の記事へ進んでください。
- 電験三種の勉強の始め方とは
- 理論から、1単元ずつ図から式へ進める
- 4科目の中身とつながり
- 理論が土台。機械と電力に進み、法規の計算で使う
- 勉強する順番は理論から
- 直流回路、静電気、電磁気、交流回路、三相交流、過渡現象の順
- 1単元の進め方
- 図で意味、式、例題、過去問の順に進める
- 計算問題の解き方
- 図を描く、単位をそろえる、桁を見積もる、単位で検算する
- 数学が不安なときと公式を見たいとき
- 数学の記事と、法規の公式一覧へ進む
電験三種の勉強の始め方とは
電験三種(第三種電気主任技術者試験)は、理論・電力・機械・法規の4科目に分かれています。始め方の結論は、次の3つです。
- 科目は、理論から始める
- 理論の中は、直流回路から1単元ずつ進める
- 1単元は、図で意味をつかみ、式を導き、例題と過去問で確かめる

- 鉄塔 送電線を支える
- がい管 電線を絶縁して引き出す
- 放熱器 熱を逃がす
- 変圧器の本体 電圧を変える
図1は、変電所の変圧器です。理論で学ぶ電磁誘導、機械の変圧器、電力の変電所、法規の設備の基準が、すべてここに関わります。4科目は別々の勉強ではなく、同じ電気設備を別の角度から見たものです。
独学では、意味がつかめないまま問題を解くと、式の当てはめだけになりがちです。そこで、1単元ずつ、図と式を先にして、問題はそのあとに解きます。
4科目の中身と、科目どうしのつながり
4科目の主な内容は、次のとおりです。
| 科目 | 主な内容 |
|---|---|
| 理論 | 電気理論、電子理論、電気計測と電子計測 |
| 電力 | 発電所、蓄電所、変電所、送電線路、配電線路、電気材料 |
| 機械 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、自動制御など |
| 法規 | 電気法規(保安に関するもの)、電気施設管理 |
科目の範囲は、電気技術者試験センターの試験概要の表記を要約したものです。正式な範囲は、試験センターの試験概要で確かめてください。
図2のとおり、理論が土台で、機械と電力は理論の応用として読めます。たとえば、変圧器は電磁誘導の応用で、変圧器の巻数比は機械の単元です。送電線の電圧降下は、交流回路と三相の考え方を使う計算で、三相3線式の電圧降下は電力の単元です。
法規のうち電気施設管理は、計算問題があり、電力と機械の内容を使います。たとえば、需要率・負荷率・不等率の計算は、電力の使い方の計算です。変圧器の全日効率は機械の変圧器の効率、力率改善は電力の力率改善と同じ考え方で解きます。
勉強する順番は理論から、理論の中は直流回路から
科目の順番は、理論から始めます。機械・電力・法規の計算は、理論の回路、磁気、交流の考え方を使うからです。機械と電力は、理論のあとで、気になる科目から進めてかまいません。法規の電気施設管理の計算は、電力と機械の内容を使うので、後ろに回すと進めやすくなります。
理論の中は、図3の順に進めます。
交流回路は、コイルとコンデンサの働きを使うので、静電気と電磁気のあとに置きます。三相交流と過渡現象は、交流回路と直流回路の考え方の上に積みます。電子理論と電気計測は、回路の見方に慣れてから進めます。
公開済みの単元の記事は、次の順に読めます。
- 1 直流回路:オームの法則と直列回路、並列回路、キルヒホッフの法則、重ね合わせの理、テブナンの定理、ブリッジ回路、ミルマンの定理、Δ-Y変換、電池の内部抵抗
- 2 静電気:クーロンの法則、電位、コンデンサの合成容量
- 3 電磁気:磁界の強さと電磁力、電磁誘導
- 4 交流回路:有効電力・無効電力と力率、複素数(記号法)
- 5 三相交流:三相交流回路
- 6 過渡現象:過渡現象
- 7 電子理論:ダイオード、トランジスタ、オペアンプ
- 8 電気計測:指示電気計器、倍率器と分流器、二電力計法と電力の測定
最初の記事は、オームの法則と直列回路です。直列と並列の合成抵抗と分圧の考え方が、あとの回路の計算の土台になります。
1単元の進め方は、図から式へ、例題、過去問の順
1つの単元は、図4の4つの手順で進めます。
1つ目は、図で意味をつかむことです。回路図、波形、ベクトル図を、ノートに自分の手で描きます。図5のように、電池と抵抗だけの簡単な回路でも、自分で描くと、電流の向きと電圧のかかり方が見えてきます。

- 電池の記号 電圧をかける
- 抵抗の記号 電流を妨げる
- 導線 回路をつなぐ
- 鉛筆 図を自分で描く
2つ目は、式を導くことです。式は、覚える前に、図から作ります。たとえば、直列回路では、流れる電流が共通で、各抵抗の電圧を足すと電源電圧になります。ここから、合成抵抗 が出ます。
3つ目は、例題を解くことです。数値を入れて、最後まで計算します。答えが出たら、別の方法で確かめます。
4つ目は、過去問を解くことです。単元が終わったら、その単元の問題だけを解きます。解けなかったら、解説を読んで終わりにせず、図に戻ります。どの手順でつまずいたかが分かると、直す場所が決まります。
計算問題の解き方は、図・単位・桁・検算の順
計算問題は、図6の4つの手順で進めると、途中のミスを防げます。
1つ目は、図を描くことです。問題が文章だけのときも、回路図に描き直し、与えられた値を書き込みます。2つ目は、単位をそろえることです。k、m、μ は、基本単位の V、A、Ω に直します。接頭語の扱いは、電験三種に必要な数学の「指数と接頭語」にあります。
3つ目は、桁を見積もることです。計算する前に、答えがおよそ何桁になるかを考えます。4つ目は、答えの単位が合うか確かめることです。式の単位を掛け合わせて、答えの単位になっていれば、式の形は合っています。
解答と解説を見る
図6の順に進めます。抵抗が1個の回路なので、図には と の値を書き込むだけです。
手順1 k と m を、基本単位に直します。
手順2 桁を見積もります。 なので、答えは に近い値のはずです。
手順3 に入れます。
検算として、単位は で、答えの単位と合っています。手順2で見積もった 10 とも一致します。
数学が不安なときと、公式を見たいときの入口
次の表は、困ったときの入口です。
| 困りごと | 読む記事 |
|---|---|
| 数学が不安 | 電験三種に必要な数学 |
| 単位が不安 | 電気の単位一覧 |
| 理論の計算 | 理論の公式一覧 |
| 電力の計算 | 電力の公式一覧 |
| 機械の計算 | 機械の公式一覧 |
| 法規の計算 | 法規の公式一覧 |
| 法規の数値 | 法規の数字のまとめ |
当サイトの記事は、1つの単元の入口として、図と式と例題を1本にまとめたものです。同じ単元を、図解と問題で通して学びたいときは、Kindle の本も使えます。記事だけで足りるなら、記事だけで進めてかまいません。
よくある質問
電験三種の勉強は、4科目のどれから始めればよいですか
理論からです。機械・電力・法規の計算は、理論の回路、磁気、交流の考え方を使います。理論の土台がないまま機械や電力に進むと、式の意味が分からないまま覚えることになりやすいです。科目のつながりは、図2で確かめられます。
独学では、理論の中をどの順番で進めればよいですか
直流回路、静電気、電磁気、交流回路、三相交流、過渡現象、電子理論、電気計測の順です。直流回路の中では、オームの法則と直列回路、並列回路、キルヒホッフの法則から始めます。順番の全体は、図3にあります。
過去問は、いつから解けばよいですか
1つの単元の図と式、例題が終わったら、その単元の過去問を解きます。全体を読み終えてから過去問に進むより、単元ごとに確かめるほうが、どこでつまずいたかが分かります。解けなかったときは、図4のとおり、前の手順に戻ります。
数学が苦手でも、始められますか
始められます。電験三種で使う数学は、分数、指数、平方根、三角関数、ベクトルと複素数などで、電気の式を読むための道具です。最初に全部を身につけてから進む必要はなく、式が読めなくなったところで、電験三種に必要な数学の該当する節へ戻る使い方でかまいません。
思い出してみよう
答えを見る前に、まず自分で思い出してからタップしてください。
電験三種の4科目は?
理論・電力・機械・法規です。
科目は、どの順に進めるのが基本?
理論から始めます。機械と電力は理論の応用で、法規の電気施設管理の計算は電力と機械の内容を使います。
理論の中で、最初に進める単元は?
直流回路です。オームの法則と直列回路、並列回路、キルヒホッフの法則の順に進めます。
1つの単元の進め方は?
図で意味をつかみ、式を導き、例題を解き、過去問を解きます。つまずいたら前の手順に戻ります。
計算問題を解くときの4つの手順は?
図を描く、単位をそろえる、桁を見積もる、答えの単位で検算する、の順です。
に が流れるとき、電圧は?
単位をそろえて、 です。
まとめ
- 電験三種は、理論・電力・機械・法規の4科目で、理論が土台なので、理論から始める
- 理論の中は、直流回路、静電気、電磁気、交流回路、三相交流、過渡現象、電子理論、電気計測の順に進める
- 1つの単元は、図で意味をつかみ、式を導き、例題と過去問で確かめる
- 計算問題は、図を描き、単位をそろえ、桁を見積もって、答えの単位で検算する
- 数学が不安なら数学の記事、法規の計算で使う式は公式一覧へ進む
最初の一歩は、オームの法則と直列回路です。数学が不安なときは電験三種に必要な数学、法規の計算で使う式は法規の公式一覧を見てください。








